習い事の選び方、教室目線と生徒目線

教室を開業した時にとても驚いたことがある。人は気に入った習い事には何年も通うということ。「今の料理教室には10年通ってるんです」と普通に言う生徒さん。自分は料理やお菓子なんか(”なんか”とか言うな)コースで習得し期間が終われば終了という感覚だったのでびっくりした。

でも、考えてみると習い事とは人生の伴走者である。上達したいと思ったら死ぬまでその道を追求することもあるかもしれない。あるいは自分の大事な居場所になるのかもしれない。

大人が習い事を選ぶのはかなり真剣勝負なのだ。

長く教える側にいると思考が凝り固まってくるように思う。今、習い事に通いたいという人は何を求めているのか。社会の変化とともに嗜好やトレンドも変わってくるから、自戒を込めて長く教室をやっている経営者は特に注意が必要と言おう。長く経営しているのは素晴らしいけど古臭い教室は好まれない。

ステイホーム期間中に私はふたつのレッスンを始めた。ひとつはオンラインヨガ。もうひとつは絵画教室。ヨガのことはまたあらためて書くことにして、今回はホットな絵画教室を選んだ経緯を書きたい。なにしろ昨日のことだから。

 

絵画教室に通おうと思った動機

2020年初頭から、心の中でくすぶっていた絵が描きたい熱が燃え上がり、そこら辺にあった紙に描き始め、その後デジタルに移行。今どきのお絵描きアプリはかなりのクオリティで、そこそこに描けて楽しい。楽しいんだけど適当に描いているのには限界がある。もっとうまくなりたいと思ったらやはり基礎が必要なことが身にしみる。デッサン力が重要だ。けどこれ、独学は難しいのだ。なにしろ実物を描くことが重要だから。そして私は人を描きたい。人物モデルなんか独学じゃ無理でしょ。オンラインも無理。デッサンを教えてくれる絵画教室を探すことにした。

 

探し方から決めるまで

もちろん、ネットで探す。思い立った時即探せる今の時代は素晴らしい。なにで検索するかっていうとこの場合はやはりGoogle検索。キーワードは「絵画教室 横浜」。思ったよりたくさんの教室が出てきた。横浜といえども広い。まず立地で横浜駅以南に絞る。法人、個人、NPOもあった。そこにこだわりはない。それぞれのメリット・デメリットを比較していく。どこもそれなりに良さそう。何か所か体験に行ってみるかなと一旦心落ち着く。

少し経って、もう一度検索した中で気になった教室のホームページをよく読んだ。ヨーロッパで修行を積んだ個人の先生、理論に基づいて基礎をしっかりと教えてくれる。デッサン基礎コースからスタートと書いてある。ひとりひとりが集中できそうなイーゼルのレイアウトが印象的な室内写真、画材の健康への配慮、デジタル絵画の指導、そして月2回のペースで通いたいという私の希望にちょうどぴったりなレッスン体制。

(ああ、もうここだ)と直感が働き、体験レッスンの申し込みをする。

教室の雰囲気が良ければ入会するつもりで体験レッスンへ向かい、指導方法、先生と教室の雰囲気すべてが気に入り、入会した。

入会後のワクワク感が止まらない。頂いて来た教室案内とコース案内を読み次のレッスン日が待ち遠しい。

うちの教室に体験にきて入会する子もこんな気持ちなのかなと思ったら、1段を愛おしく思えてきた。教室の方針や思いが書いてあるこの紙ものは結構いいぞ。うちも帰宅して読みたくなるようなリーフレットを作ろうと思った。

 

習い事を決めるまでのフロー

1)探す前に自分の希望条件(立地、通い方、料金、習いたいこと)を整理している
私の場合、横浜、月2回、料金は要検討、基礎デッサンとデジタル画。

2)ネット検索でピックアップした中から希望条件に合う教室を絞り込む
横浜 絵画教室 で検索

3)いくつか候補を絞り込んだあと、そのホームページに書いてあること、写真をよく見る。(先生の人柄、方針、場所の雰囲気)

4)いいなと思ったところに体験レッスンを申し込む

5)体験レッスンでは指導、教室の雰囲気を確認

6)内容が気に入ったら入会

7)次のレッスンが楽しみになる仕掛けがあって嬉しい

 

複数箇所の体験レッスンに行くかどうか

以前うちの生徒さんたちにヒアリングした時に聞いたのが「何か所もいかない。」「ホームページを見て絞り込む。」ということ。実際にわたしも1箇所しか体験しないで入会を決めた。体験レッスンに行くというのは手間暇がかかるものだ。できたらそんなにたくさん行きたくはない。
ピンと来なかったら次を探したかもしれないけど、基本的にはホームページの内容で候補を一箇所に絞り込む。

 

教室経営者の目線から

上記は私の習い事の探し方である。もちろん人によって探し方や選び方は様々で、ここで大事なのは「自分はどう探すか」なのだ。

個人教室は、自分と同じような価値観の生徒さんに来てもらうのが基本だからだ。重要なこと言いました。個人教室は自分と同じ価値観の人に来てもらうとうまくいくのだ。だから、自分が探す時どうするか、なにを決めてにするか、これを客観的に知っておくといい。ただのシミレーションだと実感が伴わないので、実際にやりたい習い事があったら行ってみるのもいいかもね。

 

 

絵画教室、10年は通うつもりで行ってくる。

記事を書いた人

松本美佐
松本美佐
お菓子教室&コミュニティ「ミサリングファクトリー」主宰。2007年開業16年の実績。全クラス満席、キャンセル待ちの人気教室。好きなことは山登り、温泉、旅行、焚き火。しかしアウトドア派と思われがちな完全インドア派。コロナ以降は、中華アニメ、ドラマ、小説にはまり、快適な引きこもり生活を送っている。中国語学習者。
将来の夢は流しのお菓子教室→絵描き→中国に行きたいと変遷中

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