キャンセル待ちにお金を取る?教室経営あれこれ

キャンセル待ち料を取る料理教室があるんだよ」数年前友人から聞いた話。

「なにそれ、どういうこと?」
「知らないけどすごく人気の先生でね。キャンセル待ちを申し込む時にお金払うんだって」
「へー、お金払ってまでキャンセル待ちするんだ」

その時は、その仕組も心理も分からなかった。キャンセル待ちなんてほとんど経験したことなかったから。

自分の教室がキャンセル待ちを受けることになって分かった問題

うちのお菓子教室が満席になった後、やったのは「キャンセル待ちに登録してもらって、キャンセルが出たら順番に案内していく。」
という方法なのですが、いざ連絡しても返事をしてくれない人が多いのです。

時間が経てば気持ちは変わる。やっぱりいいです。というのは、全然いいのだけど、返事をくれないのは大変困るのです。

案内時には、「キャンセル待ちを取り消す場合は、次の方へご案内しますのでご一報ください。3日の間に返事がない場合はキャンセル待ち取り消しとします」という一文を入れています。

「やっぱりやめます」と一言返信してくれればすぐに次の人に案内ができるのに、返事がないために3日間は待たなければならない、これは結構な手間と時間のロス。それが何人も続くと本当に嫌になってきます。

自分で申し込んだんだから、「取り消します」の返事くらいするのが礼儀だと私は思うのだけど、そう思わない人も多いようです。

アイディアのひとつ「デポジット制」

先にお金をいくらか入れておいてもらう。レッスン参加したら受講料から差し引く。

おそらく件の料理教室の先生はそう考えたのではないかな。私の想像なので、実際にその教室がどうしてキャンセル待ち料を取っているのかは知らないけれど、これはひとつの対策として大いにありだと思いました。デポジット払っていればさすがに連絡はしてくれるだろうし、安易な気持ちでキャンセル待ちを申し込んでくる人を避けることもできます。

ストレスや作業軽減のために「料金」はうまく使うべし。正解です。

自分の教室にあった方法を考える

ところで、うちのお菓子教室はどういう対策をすることにしたかというと、”空席状況配信に登録”してもらい、空きが出たら一斉にご案内するという方法。

さすがにデポジットは敷居が高い。キャンセルを取り消した人に返金の手間も嫌だし(自分だったら返金したいと考えるからだけど返金するべしとは思わない)。

クラスの種類が複数あるので、以前はキャンセル待ち受付の際に、どのクラスへのキャンセル待ちか、希望日はあるかなどを聞いていたのですが、空きクラス情報の一斉配信にすることで、「自分が希望するクラスに空きが出たら申し込む」というように相手方に任せることにしました。

なんだ最初からそうすればよかった、というくらい運用が楽になりました。これもキャンセル待ちを受けるようになって初めて気がついたことなので、ネガティブな経験が役に立ちました。

キャンセル待ちに限らず、今やっている方法で課題があったら、他の教室はどうしているのか?を調べて、自分の教室にあった方法を考えましょう。常に見直し、アップデートしていくこと、大事ですよね。

記事を書いた人

松本美佐
松本美佐
お菓子教室&コミュニティ「ミサリングファクトリー」主宰。2007年開業16年の実績。全クラス満席、キャンセル待ちの人気教室。好きなことは山登り、温泉、旅行、焚き火。しかしアウトドア派と思われがちな完全インドア派。コロナ以降は、中華アニメ、ドラマ、小説にはまり、快適な引きこもり生活を送っている。中国語学習者。
将来の夢は流しのお菓子教室→絵描き→中国に行きたいと変遷中

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