掛け算とマーケティング力

海外旅行に出掛けている様子がSNSにたくさんあがったり、リアルイベントが復活したり、人々の活動が活発になってきましたね。
表面上はほぼコロナ前のように見えますが、実際は多くのことに新陳代謝が起きました。

今の個人教室業についていうと、私はコロナ前の行き過ぎた感が消え沈黙状態と思っています。新しく個人教室をやりたいという人があまりいないのです。

行き過ぎた感というのは、”簡単に稼げる”という謳い文句で稼いでいた人たち、踊らされていた人たちのことです。だいぶ鳴りを潜めました。みんな、小さくても事業という当たり前のことを置き去りにしては無理だと気がついたようでよかったです。

さて、次の時代です。

私は、個人教室というのは日本らしいとても良い文化だと思っています。
求めている生徒さんもたくさんいますし、個人教室自体は無くなりません。ただし、良いものしか残れないのは、他の多くのモノ・コトと同様です。

これから個人教室をやる方は、「事業経営」という基本に戻って考えましょう。

個人教室にもトレンドがあります。2000年代始めの頃まではサロネーゼ(自宅で開くサロンのような教室)が主流でした。その後インターネットの普及で個人が簡単に発信できるようになり教室が多様化し今はもう本当にありとあらゆる教室があります。

そんなレッドオーシャンの中で、新しい教室を始めるならどうしたらいいのでしょうか。どんなコンセプトを考えたらよいでしょうか。

少し前に、お菓子教室をやりたいという人に問うと「お菓子を手作りするすばらしさを多くの知ってもらいたい。」と答える方がとても多かったのです。「おいしいお菓子を作れるようになりたい」とか「お菓子を手作りすることの素晴らしさ」は普遍ではあるものの、今やもうこんなメッセージはあまりにも手垢が付きすぎていると誰もが感じるでしょう。さらに動画の時代、そんなメッセージをホームページに長々と書いてもほぼ意味がありません。

ちょっと話がそれますが、前回のもちづきの記事(読んでない方はこちらからどうぞ)、すごくおもしろかったなと思っているんですが、読みたくなる長文がかければそれは武器です。上で言ってるのは誰もが書くような長文を書くなってことですからね。

さて、私が考えるこれからの個人教室の生き残り術は「掛け算」と「マーケティング力」です。

掛け算とは、「お菓子作り」×「◯◯」です。
私の教室だと「お菓子作り」×「コミュニティ」×「子ども」です。
「◯◯教室」単体ではレッドオーシャンに埋もれてしまうので、なにかをかけ合わせることで個性を発揮するのです。自分の得意好きを見直してなにをかけ合わせることができるのか考えてみてください。

マーケティング力は、もっと社会をよく見つめることです。
なにが求められているのか、どういうことがウケるのか。個人教室をやりたいという方はここが本当に弱いです。「自分がやりたいから◯◯教室をやる」はOKなのですが、それが求められていなければどんなにいいものでも事業にはなり得ないんです。トレンドもあるし土地柄もあるでしょう。自分がやろうとしているジャンル、エリア、ターゲット層をよく観察することはもはや必須です。マーケティングを難しく考えることはありません。すごく楽しいことだし、マーケティングを楽しめる気持ちのない人には正直経営は無理だなって思うくらいです。

こんな教室が自分の街にあったらすてきだなって思える事業を作ってくださいね。

リトルヘルプは、もっと詳しく知りたい、自分の場合はどうしたらいいのか一緒に考えてほしいという方のお手伝いをしているので、気軽に相談してくださいね!

記事を書いた人

松本美佐
松本美佐
お菓子教室&コミュニティ「ミサリングファクトリー」主宰。2007年開業16年の実績。全クラス満席、キャンセル待ちの人気教室。好きなことは山登り、温泉、旅行、焚き火。しかしアウトドア派と思われがちな完全インドア派。コロナ以降は、中華アニメ、ドラマ、小説にはまり、快適な引きこもり生活を送っている。中国語学習者。
将来の夢は流しのお菓子教室→絵描き→中国に行きたいと変遷中

★大人だって日々チャレンジ「教室経営本当の話(旧オトナチャレンジ)」更新中★

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