レッスン価格はどうやって決めるといいの?

先日のオンライン講座で参加者からいただいた質問です。

これから料理教室をはじめるが、レッスン料はどのくらいがいい?
最初は少し安めにして生徒を集めた方がいい?

教室をはじめる誰もが最初に悩む問題のひとつであり、悩む必要がないくらい明快な答えがあるので、このテーマを取り上げることにしました。
(質問くださったTさんありがとうございます!)

自分がいくら稼ぎたいかから逆算する

私は会社員時代に商品企画の仕事をしていました。原価計算をしたり目標売上から商品価格を考えることは自然なことだったのです。
以前、横浜市主催の女性向け開業講座にゲスト講師として招かれた際に、講座を取り仕切る中小企業診断士の先生に、このことを知らない人が多いので話そうと思うと言ったら、「松本さん、ほんとーーにそこ!強くお願いします!!」って強火で念を押されました。
たくさんの開業講座をされている先生はつくづく思っていたんでしょうね。いくら話しても計算をしない方が多いと。

さあ、これを読んだ皆さんはもう知りましたね。
「自分がいくら稼ぎたい」から逆算してください。
そうすればレッスン料は計算で出せちゃうんですよ。

例「月10万円稼ぎたい」
1)10万円は、売上高ではなく自分の取り分です。
10万円稼ぐためにはいくら売り上げればいいのかは、必要経費がどれくらいかかるかから算出が出来ます。仮に経費(原価や必要経費)が5万円としたら、売上高は15万円必要ということになります。

2)次に必要なのは条件
・1回に何名教えられるか
・月に何回開催できるか

これでひとりあたりのレッスン料は出せます。

仮に1回6名、月に15回開催できるとしたら、
6名/回×15回/月=90名
150,000÷90=1,667円

です。

単純な計算と現実の差を考える

ひとり1,700円のレッスン料でいいんだ。
10万円稼ぐのそんなに大変じゃないかも!って一瞬思ったでしょうか。
はい、もし安定して90名が毎月来てくれれば10万円の利益が出るかもしれません。

でも実際は?
人が増えれば原価費は増える
人が増えれば経費も増える
人が増えれば庶務雑務時間がめちゃめちゃ増える

計算がざっくりすぎると、「こんなに働いてるのに10万円にしかならない!10万円稼げるはずが全然残らない!」ってことになっちゃうのです。

そうならないためには、もっとシビアにできるだけ正確に計算をする必要があるんです。それが事業計画(定量)です。

そしてなにより最大値であることを忘れてはいけません。
実際にはそんなに集客できないわけですから…。

現実的な数字はどうなのか、トップページにある「きちんと稼げる個人教室の作り方」を参考に、事業計画書を作ってじっくり考えてみてくださいね!

 

過去に書いた記事です。こちらも参考になると思うのでぜひ読んでください。

「集客より収益」教室のレッスン料金の考え方

自宅教室って実際のところどのくらい稼げるの

記事を書いた人

松本美佐
松本美佐
お菓子教室&コミュニティ「ミサリングファクトリー」主宰。2007年開業16年の実績。全クラス満席、キャンセル待ちの人気教室。好きなことは山登り、温泉、旅行、焚き火。しかしアウトドア派と思われがちな完全インドア派。コロナ以降は、中華アニメ、ドラマ、小説にはまり、快適な引きこもり生活を送っている。中国語学習者。
将来の夢は流しのお菓子教室→絵描き→中国に行きたいと変遷中

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