今、個人教室開業すべきか否か

今、教室開業すべきか否か

コロナで世界が変わってから1

教室を始めたいと開業を目指している人はこの状況をどのように捉えているのだろうか。

購読層の属性は不明なもののメルマガ購読者はコンスタントに増え続けているので、これから教室をやりたい人は相変わらず多いと思うけど、昨年から今年は新規開業の相談が少ない。開業したいけどタイミング的にちょっと…と考えてる人が多いのだろうなと推測する。

そこでひと言言いたい。

「あなたの時間は戻らない」

これはコロナだからということに限らないのだけど、始められない理由を言う人はまーーーーず開業できない。

「子どもが受験」

「学校の役員をやることになって」

「親の体調が」

「職場の人が足りなくて辞めにくい」

「まだ技術が足りないから○○の勉強をしようと思っていて」

これらが自分自身への言い訳に他ならないことは本人以外は全員知っている。なので”できない理由”を言葉を口にしてしまうと(本当にやる人じゃないんだね)とラベリングされて、信頼や協力など多くのものを失うのだ。

とはいえタイミングというのはたしかにある。家族の会社から制約でレッスン開催が難しいという状況もあるよね。

でもそれは「今は自宅に人が呼べない」という状況なだけで、開業できない理由にはならない。どう開業するかを考えるべきなのだ。

 

コロナじゃなくても、外的要因なんていくらでもある

私がお菓子教室を開業した年(2007年)にリーマンショックがあった。材料や資材ががんがん高騰し想定していたよりずっとコストがかさみ、さらには「バターが手に入らない」という洋菓子を教える上で致命的な困難もあった。

東北大震災(2011年)では(詰んだな)と思った。

でも、なんとかなってしまった。

いや、”なんとかする”のだ。自分でできる限りのことを粛々とやっていれば、おのずと道は拓かれる。

できない理由をあげるのではなく、与えられた条件下で出来る方法を考えるというのは規模の関わらずどんな事業でも同じ。

経営者なんて、とてもとてもと思うかもしれないけど、開業をするということは経営者になるということ。

誰もが最初は経営の素人だけど、経営者の視点で思考していくことで経営者になっていく。

 

大きな教室の廃業率

東京商工リサーチのこんな記事がある

2020年度「習い事教室の倒産動向」調査

”2020年の「習い事教室(教養・技能教授業)」の倒産は2月までの11カ月間で合計41件に達した。これは前年同期と同数で、2001年度以降の20年間では、年度最多を記録した2019年度(43件)に2件差に迫る。”

”倒産した41件のうち85.3%(35件)は資本金1,000万円未満の小・零細規模が占める。”

この記事、調査分母が明記されていないけど、東京商工リサーチ調べなので東京都の倒産と推測する。経済センサスで調べてみたところ東京都の教養技能教授業の事業者数は5,000件程だった。5,000件で41件、0.8%の倒産となる。これは多いといえるのか。

さらによく考えて欲しい。個人教室には倒産がない。そして教養・技術教授業(*1)の9割は個人事業だ。つまりこの35件という倒産はほぼ法人。

この記事の書き方はミスリードに感じる。

 

 

*1教養・技能教授業 とは、産業分類の大分類0教育、学習支援業の中分類77-その他の教育、学習支援業において示される分類区分

 

個人教室業は堅調

では個人教室はどうだろう。

こちらは統計データがないので、実体験から推測する。

私の経営するお菓子教室は2020年初夏から入会が増えはじめ、現在ほぼ全クラス満席でキャンセル待ちが発生中。クラスを増やさないということはあるけど、子どもが減り続ける近来こんなことはなかった。

あまりにも問い合わせが来るので、周りの友人・知人、他の個人教室や家庭学習塾などの状況をヒアリングすると、「生徒が増えている」というところが多くあった。

 

・不特定多数が集まる大きいところより特定少人数しか来ず先生の管理がしっかりしている個人教室の方が安心(大人の生徒)

・「(好きな)先生が頑張ってるから個人教室は辞めさせない」(子どもの習い事の見直しをした保護者)

・家にいて暇だからお菓子作りに興味を持つ人が増えた(中高校生のお菓子教室の生徒たち)

・キャンセル待ちが相次ぎレッスンを増設。さらにキャンセル待ちが発生中(個人書道教室の先生)

・週末家族で出かけるために習い事をさせていなかったが、今できなくなったので…と考えた時に子どもが興味を持っていた料理を習わせようと思った(お菓子教室に入会した生徒の保護者)

私個人が通っている絵画教室も大人の生徒が増えている。行動を控える人もいるのは事実だけれど、今を有効に過ごしたいと考えている人も少なくない。

 

ただ、”選ばれる教室”になるのは今まで以上に厳しいのだろう。コロナ対策も含め「ここは信用できる。ここなら通いがいがある」と思ってもらえる内容が必要だ。

事業として信頼を得られるように、しっかり教室の目的や特長を練りあげ、ホームページで情報発信がスタート地点。事業は種まきから発芽、開花まで時間がかかるので、本当に事業をやりたい人は「コロナだから」などと言ってないで、すぐに始めてね。

 

大事なことだからもう一度言います。

「あなたの時間は戻らない」

 

 

コラムを書いた人

松本美佐
松本美佐リトルヘルプ代表社員
山登り、温泉、旅行、焚き火好き。アウトドア派と思われがちな完全インドア派。漫画、アニメ、読書はもっぱらハイファンタジー。
将来の夢は流しのお菓子教室をやりながら旅をすることだったけど、最近は絵描きになりたい。お菓子教室ミサリングファクトリー主宰。

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