競馬を始めてしばらくすると、さまざまな馬券の種類に挑戦してみたくなるものですよね。
馬券の種類は非常に多くありますが、三連複や三連単のような難易度の高い馬券には、まだ手を出しづらいと感じる方も多いでしょう。
そんな中で、比較的手軽に挑戦できるのが「馬連」です。
馬連は、単勝や複勝と違い、2頭の馬を選ぶため予想が少し複雑になりますが、その分配当が高くなるのが魅力です。当たった時の喜びも大きく、競馬をさらに楽しめるようになりますよ。
そんな馬連には、「馬連ながし」と呼ばれる便利な買い方があります。
この方法にはメリットもデメリットもあるため、特徴をしっかり理解して活用することが重要です。では、馬連ながしとは一体どのような買い方なのでしょうか?また、勝率を上げる最強の買い方とは?
今回は、「馬連ながし」の基本から、そのメリット・デメリット、さらに勝つためのポイントまでを徹底解説していきます!
馬連ながしとは何か
競馬を楽しんでいると、さまざまな専門用語に出会うことがありますよね。
たとえば「テン乗り」や「上がり3ハロン」など、一見難しそうな言葉も、さらりと使いこなせると何だかカッコよく感じます。
「馬連ながし」もそんな専門用語の一つです。この買い方を上手に活用できるようになると、競馬初心者から一歩抜け出し、さらに競馬を楽しめるようになるでしょう。
では、この「馬連ながし」とは一体どのようなものなのでしょうか?その基本を分かりやすく解説していきます!
馬連の特徴
まずは、馬連の特徴について見ていきましょう。
馬連とは、選んだ2頭の馬がどちらも1着と2着に入れば、着順に関係なく的中となる馬券です。
そのシンプルさから、単勝や複勝に次いで手軽に挑戦できる馬券として人気があります。他の馬券に比べて的中率が高く、配当も比較的安定しているのが魅力です。
たとえば、10頭立てのレースでは馬連の組み合わせは45通りあります。この全通りを購入した場合の的中率は約2.2%ですが、配当中央値はおよそ1910円~2870円とされています。これは、単勝や複勝に比べて少しリスクを取る代わりに、見返りが大きくなる点が特徴です。
さらに、100円ずつ10点買った場合でも、投資額は1000円。上記の中央値配当を考えれば、的中した際にはかなり嬉しいリターンが得られるでしょう。これまで単勝や複勝しか購入してこなかった初心者にとっても、試してみる価値のある馬券と言えますね。
馬連ながしとは
馬連ながしとは、軸となる1頭の馬を決め、その馬を相手の複数の馬に「ながす」形で購入する馬券の買い方です。この方法を使えば、軸馬が1着または2着に入れば的中のチャンスが広がるため、効率よく予想を立てることができます。
例えば、軸馬を1番に選び、相手として2・3・4・5番の馬を選んだ場合、買い目は次のようになります:
- 1番-2番
- 1番-3番
- 1番-4番
- 1番-5番
このように、軸となる1頭を固定し、相手馬を複数選択して組み合わせることで、手軽に多くの可能性をカバーできるのが「馬連ながし」の特徴です。
馬連ながしでは、軸馬に選んだ1番の馬が2着までに入り、なおかつ相手に選んだ2・3・4・5番の馬のいずれかが2着までに入れば的中となります。
さらに、相手馬(2・3・4・5番の馬)が1着で、1番の馬が2着の場合でも的中となるため、この買い方は比較的当たりやすい印象を受けますね。
特に、強い1番人気の馬がいるレースでは、この馬を軸にして「馬連ながし」を活用するのは非常に効果的な戦法です。人気馬が堅実に2着以内に入る可能性が高い場合、的中の期待も大きくなります。
ただし注意したいのは、軸馬に選んだ1番の馬が3着以下になった場合、この買い方ではすべて外れとなる点です。そのため、「馬連ながし」を使う際は、軸馬の選定が非常に重要です。レースの展開や馬の能力をしっかり見極めることで、この買い方を最大限に活用できるでしょう。
馬連ながしとは:マークシートの記入方法
馬連ながしは、専用の「ながしマークシート」を使えば簡単に購入できます。
これまで基本のマークシートで1点ずつ買い目をマークしていた場合と比べると、手間が大幅に省けるため、とても便利です。
具体的なマークの方法は、次のようになります。
- 競馬場名・レース番号・式別(馬連)をマーク(ここまでは基本シートと同じです)
- 軸の1をマーク
- 相手の2・3・4・5をマーク
- 1点あたりの金額・単位をマークして完了
基本のマークシートでは、4つの欄にそれぞれ記入する必要がありましたが、「ながしマークシート」を使えば、あっという間に買い目をマークできます。
これにより、記入時間を大幅に短縮できるだけでなく、買い間違いを起こしにくくなるというメリットもあります。手間を省きつつ正確に購入できる点は、初心者にも嬉しいポイントですね。
馬連ながしとは:ネット購入の操作方法
続いて、ネットで馬連ながしを購入する操作方法について見ていきましょう。
ネット投票での操作も、前述のマークシートとほとんど変わらない手軽さで行えます。
画面上で軸馬と相手馬を選択するだけで、自動的に買い目が作成されるため、初心者でもスムーズに購入できるのが魅力です。ネットならではの利便性を活用して、さらに効率的に馬連ながしを楽しみましょう!
- 競馬場名・レース番号・式別(馬連)をタップ
- ながし(流し)をタップ
- 軸の1をタップ
- 相手の2・3・4・5をタップ
- 金額入力
- 暗証番号を入力して投票するをタップ
ネットで購入する場合、軸馬や相手馬を選択する際に馬名が表示されるため、マークシートに比べて買い間違いが起こりにくいというメリットがあります。これにより、初心者でも安心して購入できるのが魅力です。
このように、マークシートでもネット購入でも「ながし」は簡単に購入できるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
馬連ながしのメリット
馬連ながしの大きなメリットは、買いやすさだけでなく、当たりやすさにもあります。
軸馬を1頭固定することで、予想が絞りやすく、軸馬が2着でも的中するため、当たる確率が高まります。特に、これまで単勝を買っていた馬を軸にすれば、予想がシンプルで効率的に購入できます。
もう一つの大きなメリットは、配当が比較的良いことです。
単勝では200円や300円の配当が一般的ですが、相手馬を選ぶ馬連ながしにすることで、数千円になる可能性があります。
単勝や複勝で当たれば嬉しいものの、配当が高ければさらに嬉しいですね。馬連ながしを使えば、より高いリターンが期待できる点も魅力の一つです。
馬連ながしのデメリット
馬連ながしには多くのメリットがありますが、デメリットもあります。最も大きなデメリットは、当たっても収支がマイナスになってしまう「トリガミ」のリスクがあることです。
たとえば、軸馬を1番、相手馬を2・3・4・5番とした場合、買い目は4点となります。100円で設定すると、400円の投資となりますが、もし人気馬同士の1着2着で馬連の配当が250円だった場合、どうなるでしょうか?
馬券は当たったにもかかわらず、250円の配当では150円のマイナスになってしまいます。単勝を1点で買っておけばよかったと思うことも多いものです。
このように、馬連ながしでは、予想が的中しても配当が低すぎて収支がマイナスになることがあるため、トリガミに注意しながら購入することが重要です。このリスクも頭に入れつつ、賢く馬連ながしにチャレンジしましょう。
点数は何点?馬連ながしの最強の買い方
馬連ながしの概要がわかったところで、次はどのように買うと儲かるのかを見ていきます。
軸馬はどう選ぶのか、点数は何点が最適なのかなど、馬連ながしの最強の買い方を解説します。
10〜14頭のレースを選ぶ
中央競馬では最大18頭まで同じレースを走ります。
18頭の中から1着2着の馬連を的中させるのは、かなり難しいと考えられます。
10頭のレースでは的中率が2.2%ですが、18頭では0.65%まで下がってしまいます。
逆に、8頭立てのレースでは配当が下がり、馬連の妙味がなくなってしまいます。
そこで、馬連ながしは10〜14頭のレースを選ぶことをおすすめします。
この範囲なら、18頭から選ぶよりは的中しやすく、かつ8頭立てよりも配当が良くなる可能性が高いです。
そして、この頭数で繰り返し購入することで、徐々に勝ちパターンを学べるという大きなメリットもあります。
「馬連ながし10〜14頭」のスペシャリストを目指しましょう。
データ重視で軸馬を選ぶ
馬連ながしは、何と言っても軸馬選びが重要です。
軸馬が2着以内に入らなければ外れとなるため、慎重に選ぶ必要があります。
軸馬はデータを重視して選びましょう。
過去の実績や血統、追い切りの状態などを総合的に判断して決定します。
ポイントは、他の馬と比較して「この馬なら単勝1点勝負でもいける」と確信が持てるかどうかです。
確信が持てたら、その馬を軸に決めましょう。
逆に、「こっちも来そうだ」「数頭で迷う」といった場合は、このレースを馬連ながしで勝負すべきではないということになります。
その場合は、ボックスなど他の戦法を検討してみましょう。
軸に選ぶ馬は、単勝馬券を買える馬であることを覚えておきましょう。
2頭が強い時は買わない
何レースも予想していると、この2頭でどうしようもないという状況に直面することがあります。
どちらが1着になるかはわかりませんが、どちらも2着以内に入ると思われる場合です。
そんなレースは馬連ながしには向いていません。
その馬のどちらかを軸馬にして他の馬にながしても、結局その強い2頭で決まることが多いためです。
そうなると、馬連ながしのデメリットであるトリガミになる可能性が高くなります。
2頭が強すぎてどうしようもない時は、馬連ながしにせず、その2頭の組み合わせ1点だけにするなどの対策を取ると良いでしょう。
◎△を重視する
競馬をよく知っている人が競馬を覚えたばかりの人に、「馬連は◎△で買え」とよく言います。
これは、1番人気の馬と4〜6番人気くらいの馬の組み合わせを狙えという意味です。
◎◯では配当が低く、トリガミになる可能性がありますが、◎△の組み合わせなら中程度の配当が期待できます。
例えば、2024年5月18日の東京競馬場第9レースでは、1番人気と5番人気で決まり、馬連配当は1460円でした。
このように、数点の買い目で構成される馬連ながしでは、◎◯ではなく、◎△の配当が高い組み合わせを狙う方が良いということです。
買い目は5点に絞る
馬連ながしの買い目は5点に絞ることをおすすめします。
では、もっと絞って3点の方が良いのではないかと思うかもしれませんが、それは違います。
馬連ながしのポイントは、高配当の可能性を残すことが大切だからです。
本命サイドで決まり、若干のプラスになることも嬉しいですが、「これが来たらいくらになるか」というワクワク感がより重要です。
そのためには、最低でも5点でながす必要があります。
5点の買い目は、本命サイド・中程度・穴馬がバランスよく含まれるというメリットがあります。
また、6点以上になるとトリガミの可能性が高くなります。
このことから、馬連ながしは5点がちょうど良いと言えるのです。
相手馬の1頭はパドックで選ぶ
馬連ながしでは相手馬を5頭選ぶことを推奨していますが、そのうちの1頭はデータを全く無視してパドックから選ぶようにしましょう。
これは、中央競馬の未勝利戦や地方競馬の条件戦で特に効果を発揮します。
中央競馬の未勝利戦は過去のデータが少なく、また地方競馬はクラスが細分化されていて力が拮抗しています。
そのため、当日調子の良い馬が好走する可能性が高いのです。
パドックを見て「この馬、いいな」とひらめいたら、相手馬の1頭に設定しましょう。
高配当になることがあるので、レースを見ていても楽しみが増えますよ。
自信のある買い目は買い足す
馬連ながしでは、5点で買うと5点すべて賭ける金額は同じになります。
例えば、1-2は300円、1-3は100円というような買い方はできません。
しかし実際には、5点の買い目を選ぶと、その中でも自信のあるものとないものに分かれますよね。
そんな時は、少し手間ですが、自信のある買い目を買い足すようにしましょう。
馬連ながしで買う金額は最低ラインのものにしておき、自信のある買い目を基本のマークシートでプラスするのです。
こうすることで、オリジナリティのある馬券になり、自分が納得できる買い方ができますよ。
馬連ながしとは:ボックスとの違い
ここからは、馬連ながしのような他の便利な買い方を紹介し、その違いを解説します。
馬連ボックスは、選んだ全ての馬のいずれか2頭が1着2着に入れば当たりとなるものです。
例えば、1番〜5番の馬5頭でボックスにした場合、買い目は次のようになります。
1-2 | 1-3 | 1-4 | 1-5 | 2-3 |
2-4 | 2-5 | 3-4 | 3-5 | 4-5 |
このように、ながしの時は4点だった買い目が10点に増えます。
投資額は増えますが、その分当たる確率がグッと高くなるのが特徴です。
ながしでは軸馬が2着に入らなければ外れですが、ボックスではそれ以外の組み合わせでも当たりとなるので、安心感があります。
そのため、ボックスは軸馬を1頭に絞り込めないようなレースで効果的です。
しかし、買い目が多くなるため、ながし以上にトリガミになる危険があります。
ボックスを利用する際は、オッズをよく確認してからにしましょう。
馬連ながしとは:フォーメーションとの違い
フォーメーションとは、1頭目・2頭目に2頭以上選択して購入する方法で、ボックスよりも買い目を絞り込むことができます。
例えば、1頭目に1番・2番、2頭目に3番・4番・5番の馬を設定すると、買い目は次のようになります。
1-3 | 1-4 | 1-5 |
2-3 | 2-4 | 2-5 |
このように6点となり、ながしよりは多いですが、ボックスよりは絞り込まれています。
この買い方は馬連よりも買い目が多くなるため、三連複や三連単でより効果を発揮します。
デメリットとしては、どの組み合わせを買ったのか自分でもわかりづらい点があります。
例えば、3-4が1着2着になり当たったと喜んだものの、実際には3-4は買えていなかった場合があります。
買い目点数が多くない馬連では、この買い方はあまりおすすめできませんね。
馬連ながしとは:まとめ
馬連ながしについて解説してきました。
◎と△の組み合わせの1着2着は実際によく出ており、配当もそこそこなので、初心者を抜け出したい競馬ファンにはおすすめです。
慣れてきたら◯△など、より配当の高いものを狙ってみてもいいですね。
いずれにしても、過去のデータをしっかり分析し、自分なりの結論を出すことが大事です。
軸馬を1頭選び、相手馬を5頭選ぶというシンプルな馬連ながしは、意外に当たりやすいので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。