初心者必見!麻雀ルールをわかりやすく解説

初心者必見!麻雀ルールをわかりやすく解説
目次

二翻縛りとは?

二翻縛りとは、最低でも二翻以上の役がないと和了できないとするローカルルールです。通常、4本場または5本場以降から適用されることが多いですが、三人麻雀では全局を対象とするケースもあります。また、ドラを含めてちょうど二翻の場合は和了できないという点も大きな特徴です。

さらに、二翻縛りの解釈にはいくつかのバリエーションがあります。例えば、

  • 偶然役を除いて二翻以上の役が必要とするルール
  • 単体で二翻以上の役を持っていないとアガれないとするルール

などがあります。どのルールが採用されているかを事前に確認することが、スムーズなプレイの鍵となります。

一翻縛りとは?

一翻縛りとは、最低でも1つの役がないと和了できないというルールで、麻雀の基本的なルールとして広く採用されています。さらに、ドラを持っている場合でも役がなければアガることはできません

このルールにより、単なる運任せのゲームにならず、戦略性が高まるため、麻雀の奥深さを象徴する要素の一つといえるでしょう。

アリアリ・ナシナシとは

アリアリとは麻雀のルールを表す用語で一般的には喰いタン・後付けの両方を認めるルールという意味です。前半のアリは喰いタンがアリ、後半のアリは後付けがアリということを指します。アリアリ以外にもアリナシやナシアリ、そしてナシナシというルールも存在します。特に、ナシナシルールのことを「完全先付け」と呼ぶこともあります。

喰いタン・後付けとは?
  • 喰いタン:鳴いて成立させるタンヤオのこと
  • 後付け:第一副露以降に役を成立させること

後付けの例

アリアリルールで許可されている後付けについて解説します。

後付けとは、アガリ宣言や副露の後に役が確定することです。以下に後付けになる例をいくつか紹介します。

第一副露で役が確定しないとき

のような手牌の時、中を刻子にすれば役が確定します。ここで、上家が赤五索を捨てたのでチーしました。

その後、対面が中を捨てたのでポンし、テンパイにしました。

1回目の副露である赤五索をチーでは、まだ役が確定していません。そして、2回目の副露である中のポンで役牌中の役を確定させています。このように、第一副露では役が確定せず、第二副露以降やアガリ宣言時に役が確定するので後付けということになります。

片和了り(役なし)のとき

門前でも後付けになる場合があります。

のような手牌の時、一索のロンアガりでは役が付きません。この状態で發をロンアガりすると役が付きますが、これは片和了りという後付けになります。門前のため、ツモアガりの場合は門前清自摸和の役が付くので片和了りの後付けにしないというルールもあります。

アガり牌によって共通する役がないとき

のような手牌のとき一筒でアガると平和、四筒でアガるとタンヤオと平和、三筒でアガるとタンヤオというように、アガる牌によって共通している役がありません。このような場合を後付けとしてアガり不可にすることがあります。

また、

のような手牌の時、白でアガると役牌白、中でアガると役牌中となり、同じ役牌という役が共通しているように見えますが、対象となる牌が違うことから後付けであると解釈する場合もあります。

アガり牌によって共通する役がないときの扱いは人によって解釈が異なるところなので、対局を始める前に確認をしておきましょう。

その他の後付け

役なしの状態で嶺上開花や海底撈月、河底撈魚、槍槓をアガることも後付けとされています。

アリアリのまとめ

アリアリは麻雀のルールで、喰いタンと後付けを可能とするルールのことを指します。自分の手があまり進まないときに鳴きによって手を進めることができるため、テンパイやアガりに近づきやすくなります。一方、ナシナシは喰いタンと後付けを認めないルールです。

後付け禁止ルールの制約は非常に厳しく、初心者の場合は「自分がアガっているつもりでも実はルール上アガれなかった」といったことが頻繁に起きてしまいます。同じアリアリルールやナシナシルールでも人によって解釈が異なることもあるので、対局前にしっかりと意思疎通を図るようにしましょう。

ダブドラとは?

ダブドラとは、1つの牌で2翻になるボーナス牌を指す麻雀用語です。一般的な麻雀では、ドラ表示牌と呼ばれる牌があり、それに対応する牌がドラとして扱われます。ドラは和了時に持っているだけで1翻増えるため非常に重要ですが、何らかの要因でドラが重複している場合、それがダブドラになります。

ダブドラは、通常のドラより得点を大幅に引き上げる可能性があるため、手牌作りの大きなカギとなります。ドラの配置をよく確認し、手牌の中で最大限に活用する戦略が重要です。

ダブドラになる条件

対局中に、条件次第ではダブドラやトリプルドラになることがあります。ダブドラになる条件を解説します。

ドラと赤ドラが重複する場合

たとえば、ドラ表示牌が

だったときドラは

になります。

その際に、手牌に赤ドラである

を持っていると、通常のドラ+赤ドラでダブドラになり、アガリの際に持っていると2翻が加算されます。

裏ドラと表ドラが同じだった場合

裏ドラは立直リーチをかけた際に見ることのできるドラで、この裏ドラの表示牌が最初から表向きで表示されているドラ表示牌と同じだった場合、ダブドラになります。

カンドラと表ドラが同じだった場合

誰かがカンをすると、ドラ表示牌が1枚増えるルールなので、ドラも増えます。カンした際にめくった表示牌が最初から表向きで表示されているドラ表示牌と同じだった場合、ダブドラになります。

【三人麻雀】西がドラ表示牌のとき

三人麻雀では、北を抜きドラとするルールがあります。西がドラ表示牌であれば通常のドラ+抜きドラでダブドラとするルールが広く普及しています。

返り東とは?

返り東(カエリトン)とは、半荘戦や一荘戦において、決められた点数に全員が達していない場合に適用されるローカルルールです。通常であれば、**西場に突入する「西入(シャーニュウ)」**となる場面で、再び東場に戻るという特徴があります。

このルールは、点数状況が大きく変わらない場合や試合の延長を避けたい場合に採用されることが多く、ゲーム進行に独特の緊張感をもたらします。

オーラスで対局が終了しない時は?

麻雀では〇〇点持ちの△△点返しのように、持ち点(配給原点)や原点と言われるものが決まっています。オーラスの際にその基準に達していない場合、西入(シャーニュウ)するルールがオンライン麻雀では広く採用されています。

麻雀におけるサイコロの使われ方

麻雀全自動卓やオンラインゲームではあまりサイコロを使う機会はありませんが、麻雀マットと牌を使って手積みでプレイする場合や、配牌が自動で出ない自動卓でプレイする場合などはサイコロを使う場面があります。

麻雀におけるサイコロの用途は主に2種類あります。

  • 親を決める
  • 配牌の位置を決める

サイコロを振るときは、振ったプレイヤーの位置から反時計回りに1,2,…と数えます。

サイコロで親を決める

2個のサイコロを使って一番最初に親となるプレイヤー「起家チーチャ」を決めます。親となったプレイヤーには「トン」の風が与えられ、それ以外のプレイヤーには親から反時計回りにそれぞれ「ナン」「西シャー」「ペー」の風が設定されます。最初に振ったサイコロで仮親を決め、次に仮親が振ったサイコロの数で起家を決める場合もあります。

自分がサイコロを振るシチュエーションを想定すると、サイコロの出目と該当するプレイヤーの対応表は以下のようになります。

サイコロの出目該当するプレイヤー
5・9自家ジチャ
2・6・10下家シモチャ
(自分から見て右隣)
3・7・11対面トイメン
(自分から見て正面)
4・8・12上家カミチャ
(自分から見て左隣)

サイコロで配牌の位置を決める

2個のサイコロを振って、「開門場所」を決めます。各プレイヤーに牌を配るとき「牌山のどこから配っていくか」を決める作業です。

開門場所が決まったら、そこから時計回りで親から順番に4枚ずつ牌を取ります。12枚まで取り終わったら、最後は1枚ずつ取って手牌を計13枚にします。この作業を「配牌ハイパイ」と呼び、転じて初期状態の手牌のことも配牌といいます。

三人麻雀でのサイコロ

三人麻雀でサイコロを振るとき、山が3つしかない場合は2の出目で下家、3の出目で上家、4の出目で自家、…のように数えます。ただし、自動卓などで四人麻雀と同様に山が4つある場合には四人麻雀と同様に数える場合もあります。

このように、三人麻雀は四人麻雀と比較して三人麻雀ならではのルールがいくつも存在するので、麻雀初心者の方は覚えておくようにしましょう。

麻雀のサイコロに関して覚えておきたいポイントまとめ

麻雀におけるサイコロの使われ方は主に「親を決める」「配牌の開始位置を決める」の2つです。サイコロを振るときは、出目を反時計回りに数えて親決めや配牌の開始位置を決めます。配牌まで自動で出してくれる全自動卓を使用する場合などではあまりサイコロに触れる機会はありませんが、基本的なサイコロの使い方は覚えておくと良いでしょう。

西入(シャーニュー)とは

西入(シャーニュー)とは、南場で決着がつかなかった半荘や一荘戦において、南場を終了し西場に突入することを指します。このルールは、特定の点数条件が満たされない場合に適用されることが一般的です。

ただし、半荘の取り決めによっては、延長戦の一環として西入だけでなく、**北入(ペーニュー)**まで進行する可能性もあります。これにより、試合はさらに白熱し、逆転のチャンスが生まれることもあります。

西入しない「帰り東場」とは?

半荘の延長戦で局を続行する際に、西入せずに東場に戻ることもあります。この場合、西入ではなく「帰り東場」といいます。

場風牌も「西」になる

西入すると場は西場になり、風牌の

が場風牌となります。よって、プレイヤーは西を3枚集めると1翻つく状態です。

注意

役牌になる牌を雀頭で使えない平和、または役牌のみでアガろうとする場合は、場風牌に気をつけましょう。

延長戦の西入が終了する条件

延長戦で西場に入る場合、誰か一人でも既定の点数を超えた地点で対局が終了になるルールがオンライン麻雀では広く普及しています。西場でも決着がつかなければ、北入して北場に入ります。

半荘で西入する条件

半荘は東場・南場で終了します。しかし、トップのプレーヤーの点数が規定より低かったときに延長戦として西場に入ります。この規定は○点と決まっているわけではありません。対局開始前に各プレーヤー同士で決定しておきましょう。

一般的に広く適用されているルールについて紹介します。

四人麻雀で西入点数

四人麻雀ではトップの点数が28000点より下である、または30000点より下のときに西入するルールがよく採用されています。その他にも、以下のような西入の基準にすることもあるようです。

  • 33000点より下の場合
  • 31600点より下の場合
  • 31000点より下の場合

三人麻雀で西入点数

三人麻雀では、40000点以上持つプレイヤーがいない場合に西入することが多いようです。

ウマ・オカとは

ウマ・オカとは、麻雀の対局の成績をポイント形式で清算するときに考慮する順位点のことです。そもそも、麻雀の対局結果は持ち点1000点を1ポイントとして集計されます。このとき、順位に応じて1,2着のプレーヤーはポイントを加算し、3,4着のプレーヤーはポイントを減算します。その加算・減算するポイントをウマやオカというルールで決定します。

ウマ・オカの計算方法

実際にウマ・オカの計算はどのようにされるのでしょうか?それぞれの計算方法を確認してみましょう。

ウマの計算方法

ウマとは、4位の人が1位の人に、3位の人が2位の人に点数を支払うルールです。「10-30(ワンスリー)」や「10-20(ワンツー)」といったルールが採用されます。「10-30」のとき、前半の10というのが3位から2位に支払われるポイント、後半の30が4位から1位に支払われるポイントです。

サンマの場合、「10-30(ワンスリー)」や「10-20(ワンツー)」と表記すると、2位のプレーヤーが10ポイント、3位のプレーヤーが30ポイント(ワンツーの場合は20ポイント)をそれぞれ1位に払うという意味に変わります。

オカの計算方法

オカとは、トップのプレーヤーに与えられるボーナスポイントのことです。「25000点持ち30000点返し」のようなワードを聞いたことある人も多いのではないでしょうか?これは、本来30000点をすべてのプレーヤーが持っているところから始めるはずのところを25000点持ちからスタートして、余った5000点×4人の20000点を対局終了時トップのプレーヤーにプレゼントするルールという意味です。

ちなみに、三人麻雀(サンマ)では「35000点持ち40000点返し」が良く使われます。

ウマ・オカの計算例

例えば、1着が40600点、2着29000点、3着24400点、4着6000点で「10-20(ワンツー)」、「25000点持ち30000点返し」というルールだったとします。まず、自分自身の点数が30000点と比べてプラスかマイナスかを計算し、その値を1000で割ります。

点数の±+10600-1000-5600-24000
ポイントの±+10.6-0.1-5.6-24.0

次に、ウマを考えます。今回は「10-20(ワンツー)」を採用しているので、

ウマ反映前+10.6-0.1-5.6-24.0
ウマで増減するポイント+20.0+10.0-10.0-20.0
ウマ反映後ポイント+30.6+9.9-15.6-44.0

最後にオカを考えます。今回は20000点分の+20.0が1着に加算されます。

オカ反映前+30.6+9.9-15.6-44.0
オカで増減するポイント+20.0±0.0±0.0±0.0
オカ反映後ポイント+50.6+9.9-15.6-44.0

最終的に1着が+50.6、2着が+9.9、3着が-15.6、4着が-44.0となり、一回の対局の清算が終了します。また、今回触れてはいませんが、相手プレーヤーを飛びの状態にしたら「飛び賞」というボーナスがもらえたり、役満をアガったらご祝儀でポイントがもらえたりするルールも存在したりします。

ウマ・オカのまとめ

ウマ・オカとは、半荘や東風戦など一戦が終わった後、点数の集計を行う際に使用されるルールです。プロリーグでも幅広く採用されており、大会やリーグごとにその内容は大きく異なります。例えば、Mリーグでは「10-30」「25000点持ち30000点返し」というルールが採用されています。

また、最近では点数を入力するだけでウマ・オカを自動計算してくれる便利なアプリも登場しています。しかし、こうしたツールに頼りすぎることなく、計算の仕組みをしっかり理解しておくことが重要です。

麻雀の飛び(トビ)とは?

麻雀の飛び(トビ)とは、あるプレイヤーの持ち点がマイナスになった際にゲームを終了するというルールです。飛びは別名、箱(ハコ)、ハコテン、ハコ割れ、ドボンなどとも呼ばれます。

自動卓ではない一般的な麻雀卓(麻雀マット)と麻雀牌を使用するとき、麻雀牌が入った箱を点棒入れに使用することが多くあります。点棒が無くなったときに箱だけになってしまう様子が、飛びと同じ意味で用いられる箱(ハコ)の由来になっています。

また、トビありのルールでは親の回数が少なくなってしまうプレイヤーが出てくる可能性があることもあり、競技麻雀ではトビなしとするルールが多いようです。トビなしのルールでは、持ち点がマイナスになってもゲームを続行します。

裏ドラとは?

裏ドラとは、持っているだけで1翻増える「ドラ」と呼ばれるボーナス牌のうち、リーチしてアガったプレイヤーのみがめくることのできるドラです。その局の開始時からめくられている表示牌の、真下にある牌をめくることから裏ドラと呼ばれます。裏ドラをめくったことで手牌にドラが増えたとき「裏ドラが乗った」という表現をします。

この裏ドラは、表ドラと同様に表示牌の次の順番に相当する牌がドラとして扱われます。

そもそもドラとは?

そもそもドラとは麻雀におけるボーナスのようなもので、持っているだけで1翻増える牌のことです。通常、ドラは王牌にあるドラ表示牌にしたがって定められ、局ごとにどの牌がドラになるか変わります。ドラ表示牌と同じ牌がドラになるのではなく、その次の牌がドラになるので注意しましょう。

例えば、ドラ表示牌が

のときドラは

となります。

ドラ表示牌

のときは一周回って

がドラになります。

字牌は「白→發→中」「東→南→西→北」の順番と定められているので、ドラ表示牌が

のときのドラは

となります。

このようなドラの他に、赤く塗られた5萬、5筒、5索が常にドラとなる「赤ドラ」と呼ばれるルールもあります。ドラについての詳細は下記記事を参照してください。

裏ドラの詳細なルール

裏ドラをめくれる条件は、リーチをかけてアガることです。複数人同時に和了者が出たとしても、リーチしていた人しか裏ドラはノリません。

また、裏ドラをめくることは権利なので、裏ドラを見る前であれば放棄することが可能です。裏ドラが乗ると誰かが「トビ」の状態になってしまい、ゲームが終了してしまうことで自分の順位を上げるチャンスが失われる、というときに権利を放棄すればトバすのを回避できます。

裏ドラとしてめくった牌はあくまでも表示牌なので、通常のドラと同様に次の牌がドラになるという点に注意しましょう。通常のドラを裏ドラと区別して表ドラと言うこともあります。

麻雀の副露とは?

副露(読み方:フーロ)とは、他家が捨てた牌を取得して面子を完成させる行為のことを指す麻雀用語です。一般的にはチー・ポン・大明槓のことを指しますが、暗槓や加槓も含めて副露と呼ぶこともあります。副露は別名「鳴く」や「食う」、「晒す」とも呼ばれます。

あわせて覚えたい「門前」

副露をしていない状態のことを門前(メンゼン)と呼びます。リーチや一盃口などの一部の役は、この門前でないと成立しないため注意しましょう。

副露の種類1:チーとは?

チーとは、自分の手牌にある塔子(あと1枚くるとメンツになる形)の状態からを上家(自分から見て左にいるプレイヤー)の捨てた牌を取得することで順子として完成させる行為のことです。

チーをできるのは左にいるプレイヤーからだけなので、麻雀初心者の方はルールを間違えやすいため注意しましょう。

副露の種類2:ポンとは?

ポンとは、自分の手牌にある対子(同じ牌が2枚揃っている形)の状態から他プレイヤーの捨てた牌を取得することで、同じ牌を3枚揃える刻子として完成させる行為のことです。ポンはチーとは違い、他家全員の捨てた牌が副露できる対象となります。

副露の種類3:大明槓とは?

大明槓(読み方:ダイミンカン)とは、自分の手牌にもともと3枚ある暗刻の状態から他家の捨てた牌を取得することで、同じ牌を4枚集める槓子として完成させる行為のことです。大明槓もポンと同様に、他家全員の捨てた牌が副露できる対象となります。

副露をするときの手順

大まかな手順はチー・ポン・大明槓ともに共通なので、覚えておきましょう。

  • 他家(チーの場合は上家のみ)が打牌したときに発声をする
  • 副露の対象となる牌(チー:塔子、ポン:対子、大明槓:暗刻)を倒す
  • 副露する他家の牌を取り、倒した自分の牌と合わせて卓の右横に寄せる(この際、他家から取った牌は横向きにする)
  • チー・ポンの場合は自分の手牌から一枚捨てる(大明槓の場合は王牌の所定の位置から一枚引く)

※手順3番目について
副露した牌を右に寄せる際、他家から取った牌の位置にルールがあります。

チーの場合:他家から取った牌が左になるように並べる

ポン・大明槓の場合は下家・対面・上家の誰から副露をしたかによってパターンが変わります。

上家からポン・大明槓:他家から取った牌が左になるように並べる

対面からポン・大明槓:他家から取った牌が真ん中になるように並べる

下家からポン・大明槓:他家から取った牌が右になるように並べる

副露と相性の良い役

タンヤオ(断么九)

タンヤオとは、2〜8の数牌(中張牌)のみを使って手牌を構成する麻雀の1翻役です。成立条件が比較的容易なことに加え、副露している状態でも成立するため、良く用いられます。

また、副露している状態でのタンヤオを喰いタンと呼ぶことがあります。

トイトイ(対々和)

対々和(読み方:トイトイホー)とは、4組の面子をすべて刻子または槓子で揃えたときに成立する2翻役です。タンヤオと同じく副露している状態でも成立する役であり、食い下がりがないため副露と非常に相性が良いです。

食い下がりとは?

2翻以上の役において、副露している状態で和了すると1翻下がってしまうことを食い下がりと言います。和了時に食い下がりがある役が複数含まれている場合、その役1つにつき1翻ずつマイナスして翻数を計算します。

副露に関して覚えておきたいポイントまとめ

副露(読み方:フーロ)とは、他家が捨てた牌を取得して面子を完成させる行為のことを指し、チー・ポン・大明槓が対象となります。副露をする大まかな手順はどれも共通であるため、ぜひ覚えておきましょう。

また、副露は自分の配牌や引いてくる牌以外で面子を作ることができる非常に便利なアクションですが、門前でないと成立しない役や食い下がりがある役があったり、リーチ(門前役)の特権である一発や裏ドラの可能性も無くなってしまうため、状況によっては副露の判断を慎重に行うようにしましょう。

麻雀の青天井とは?

青天井(読み方:アオテンジョウ)とは、通常の点数計算とは異なる方法でアガリ点数を算出する麻雀の特殊なルールです。青天井ルールは通常の点数計算と比べて点数が爆発的に増加しやすい仕組みになっています。通常、満貫以上では翻数に応じて点数が固定化されていますが、青天井ルールでは満貫以上となる翻数でも1翻増える毎に点数が倍増するという特徴があります。

青天井ルールにおける点数計算方法

青天井ルールの点数算出方法ですが、実は通常の点数計算と基本的には変わりません。しかし、前述のように青天井ルールでは5翻以上でもアガリ点数に上限がありません。「制限のない」「上限のない」という意味で用いられる”青天井”の意味そのままとなっています。

麻雀の点数計算では基本点と呼ばれる「子の和了の際に他の子が支払う点数」をまず算出し、これを基に場合に応じた支払い点数を計算します。基本点および様々なケースの支払い点数は以下のように計算されます。

  • 基本点=符数×2(翻数+2)
  • 子のロン和了→基本点×4
  • 親のロン和了→基本点×4×1.5
  • 子のツモ和了→他の子が基本点、親が(基本点×2)を支払う
  • 親のツモ和了→子全員が(基本点×2)点を支払う

実際には、算出された点数の十の位を切り上げた点数で支払いがされます。また、基本点の算出において翻数にプラスされている2翻のことを場ゾロと呼びます。本来はこのように役(およびドラの数)に加えて2翻加えた状態で点数の算出がされていますが、点数早見表などでは省略されていることが多いです。

【おさらい】通常の点数計算(5翻以上)

数え役満を採用していない場合は、13翻以上でも三倍満の点数として扱うため注意しましょう。

5翻
(満貫)
6,7翻
(跳満)
8〜10翻
(倍満)
11,12翻
(三倍満)
※13翻以上
(数え役満)
子の場合[子-親の支払う点数]8000
[2000-4000]
12000
[3000-6000]
16000
[4000-8000]
24000
[6000-12000]
32000
[8000-16000]
親の場合12000
[4000オール]
18000
[6000オール]
24000
[8000オール]
36000
[12000オール]
48000
[16000オール]

青天井ルールでの点数表(子の和了・5翻以上の一部)

5翻6翻7翻8翻
20符
(平和ツモ)

[2600-5200]

[5200-10300]

[10300-20500]

[20500-41000]
25符
(七対子)
12800
[3200-6400]
25600
[6400-12800]
51200
[12800-25600]
102400
[25600-51200]
30符15400
[3900-7700]
30800
[7700-15400]
61500
[15400-30800]
122900
[30800-61500]
40符20500
[5200-10300]
41000
[10300-20500]
82000
[20500-41000]
163900
[41000-82000]
50符25600
[6400-12800]
51200
[12800-25600]
102400
[25600-51200]
204800
[51200-102400]

上の表は青天井ルールにおける点数表の一部であり、8翻以上及び60符以上であれば同様に点数が増えます。

青天井ルールにおける点数計算の例

それでは、青天井ルールにおける実際の点数計算の例を見ていきましょう。

東場・南家で以下の手牌の場合

ロン

通常の点数計算だと5翻(鳴きホンイツ・役牌×2・赤ドラ)で満貫、8,000点のアガリとなります。

青天井ルールでは5翻以上の和了でも符数を点数計算に含むため、符数も計算します。基本符の20符に加え、東の暗槓で32符・南の明槓で16符・単騎待ちの2符で合計70符となります。よって、

  • 基本点=符数×2(翻数+2)=70×2(5+2)=8,960
  • 子のロン和了→基本点×4=8,960×4=35,840→十の位を切り上げて35,900点

となります。

青天井ルールでの理論値は?

WEBメディア『QuizKnock』では、YouTubeチャンネルで麻雀の青天井ルールを扱った動画があります。この動画では、最高点の理論値60京7985兆9496億9501万6960点として紹介されています。ただし、これはバンブー麻雀(索子のみを使用した麻雀)で計算されたものであり、字牌などを含めると、理論上の最高点はさらに跳ね上がるとされています。興味がある方は、ぜひ調べてみてください。

青天井ルールについて覚えておきたいポイントまとめ

麻雀の青天井ルールは、通常の点数計算とは異なる方法でアガリ点数を算出する特殊なルールです。基本的な点数計算方法は変わりませんが、満貫以上でも翻数や符数に上限がなく、点数計算が行われるため、アガリ点数が天文学的な数字になることもあります。

非常に面白いルールであり、遊びの一環として試してみるのも良いかもしれません。

流局(りゅうきょく)とは

流局(読み方:りゅうきょく)とは、参加しているプレイヤーが誰もアガらずその局が終了することを指す麻雀用語です。別名として**「流れる」**とも呼ばれます。流局には、牌山がなくなる荒牌平局と、何らかの理由で局の途中で終了する途中流局の2種類があります。

流局が発生する確率は、**全流局パターンを合わせて12.82%**とされています。

荒牌平局(ホワンパイピンチュー)とは

荒牌平局(読み方:ホワンパイピンチュー/こうはいへいきょく)とは、和了が出ないまま牌山がなくなり局が終了することです。通常、流局というときはこの荒牌平局のことを指し「流れる」という表現もよく用いられます。テンパイの有無や親と子の関係性によって、連荘になるかどうかや罰符の授受が変わってきます。

荒牌平局と王牌(ワンパイ)

牌山において最後にツモる牌を海底牌(ハイテイハイ)といい、厳密にはこの海底牌をツモ・打牌したときに和了がなければ流局(荒牌平局)となります。

麻雀には牌山の他に場に14枚残しておく王牌(ワンパイ)というものがあり、ここには嶺上牌が含まれているためカンが発生する度に王牌が1枚減ります。しかし、王牌は常に14枚残すというルールなので、足りなくなった分は牌山の一番最後の牌=海底牌から補充します。つまり、カンが発生する度に海底牌の位置が変わるということです。

そうなると荒牌平局となるタイミングも変わってくるため、カンが発生した局で流局になりそうなときは海底牌の位置と王牌の枚数に注意するようにしましょう。

ノーテン罰符

荒牌平局時にノーテンだと罰符(バップ)が課せられ、これをノーテン罰符といいます。罰符の内容はテンパイしている人数によって異なり、以下のようになります。

  • 1人テンパイのとき→テンパイした人がそれ以外の全員から1000点ずつもらう
  • 2人テンパイのとき→ノーテンの人がテンパイした人に1500点支払う
  • 3人テンパイのとき→ノーテンの人がテンパイした全員に1000点ずつ支払う
  • 全員テンパイのとき→点数のやり取りは発生しない

による罰符の差分はなく、ノーテン罰符で移動する点数は常に合計3000点であることを覚えておくとわかりやすいです。

また、このノーテン罰符の授受を行う際には、確認のためにテンパイしているプレイヤーは手牌を必ず公開しなければなりません。勘違いやミスでノーテンのまま手牌を公開してしまうと、チョンボとなってしまうので、十分に注意が必要です。

連荘

現在採用されている多くのルールでは、荒牌平局となったとき親がテンパイしていれば連荘となります。このルールを「テンパイ連荘」と言いますが、対して親がアガった場合のみ連荘とするルールを「アガリ連荘」と言います。アガリ連荘のルールでは荒牌平局となったときはノーテン罰符の授受は通常通り行い、そのまま次の局へ進みます。

本場

荒牌平局が連続した時、それをカウントするために本場(ホンバ)というルールを用います。連続した回数によって本場数も増えていき、それに応じて和了したときの点数も増えます。連荘によっても本場数は増えていくので、本場がリセットされるタイミングは子が和了したときになります。

立直とリーチ棒

荒牌平局時に立直していた場合も通常のテンパイと同様の流れになります。手牌を公開しノーテン罰符を受け取りますが、このときリーチ棒は供託となります。つまり場に一時的に残り、次に和了した人がこのリーチ棒を獲得できます。

途中流局

特定の条件を満たしたとき、進行状況に関わらず局の途中で流局となることを「途中流局」といいます。条件によって名称が異なりますが、「九種九牌」や「四風連打」などは途中流局の代表例です。

途中流局となった場合、ノーテン罰符などの点数のやり取りは発生しません。連荘となるかどうかは取り決めによって異なり、本場数は増やす(積み棒を増やす)のが一般的なルールとなっています。

流局とチョンボ

チョンボによって局が途中で終了した場合、途中流局と同じような扱いになるのか迷うことがあると思いますが、多くの場合罰符などの処理が終わったあとにその局をもう一度やり直すという方法が主流です。

例えば東4局2本場でチョンボが発生した場合、次の局に進まずもう一度東4局2本場をやるということになります。

ただしこのような細かい部分の扱いは取り決めによって大きく異なるので事前に確認しておくのが望ましいです。

流局と流し満貫

流し満貫とは、荒牌平局のとき誰にも鳴かれていないまま捨て牌が全て么九牌であると成立する特殊役です。流し満貫が発生した場合和了扱いとなるルールが一般的なため、流局とはならず通常のアガリと同じ処理でゲームを続行します。

流局に関するポイントまとめ

流局には荒牌平局と途中流局があり、荒牌平局の場合はノーテン罰符のやり取りや連荘になるかどうか、それによる本場の変化などに注意してゲームを進めましょう。カンが発生すると海底牌の位置がズレて荒牌平局になるタイミングも異なってくるのでこちらも気を付けたい点です。

途中流局については下記記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。

配牌(ハイパイ)とは?

配牌(読み方:ハイパイ)とは、麻雀において局の開始時に各プレイヤーに牌を配ることを指す用語であり、転じて牌が配られてすぐの初期状態の手牌のことも配牌といいます。そのため、どちらの意味で用いられているかは文脈から判断する必要がありますが、ゲーム中のやり取りや解説で用いられるときは手牌の意味で使うことがほとんで、手牌の中身に応じて「配牌が良い・悪い」などと表現します。

配牌のやり方

手積みの場合

①サイコロなどで開門場所を決めます。
②開門場所から時計回り、2列×2段の計4枚ずつ親から順番に牌を取っていきます。
③これを3回繰り返し、計12枚ずつになったらまず親が牌山の上段1枚を取り、時計回り方向に1列飛ばしてもう1枚とります(俗にいうチョンチョン)。
④チョンチョンが終わったら子が通常のツモと同じように順番に1枚ずつ取ります。
⑤これで親14枚、子13枚となり親が手牌から1枚捨ててゲーム開始です。このとき牌山は端の上段が欠けていればただしく配牌が行われています。

全自動卓の場合

配牌まで行ってくれる全自動麻雀卓の場合は特に行う作業はありません。ただし各プレイヤー均等に13枚配られるため親の人は1枚ツモるのを忘れないようにしましょう。

配牌を自分で行うタイプの全自動卓の場合は手摘みと同様の手順で配牌を行います。

ゲーム・アプリの場合

配牌から第1ツモまで全て自動で行ってくれるため特に気にする事項はありません。

配牌に関する戦術

配牌と平均シャンテン数

聴牌(テンパイ)までに必要な有効牌の数を**「シャンテン数」と言います。配牌時の平均シャンテン数は3~4シャンテンとされています。あらの(一人)麻雀研究所さんによると、平均シャンテン数は3.15**というデータがあり、これを目安に自分の配牌を判断すると良いでしょう。

例えば、3シャンテンよりも遠い場合は、ポンやチーなどの鳴きで早めに仕掛けることが有効です。逆に、1シャンテンなどテンパイに近い状態であれば、いい手を待つといった駆け引きの判断材料として活用できます。

配牌オリとは

配牌の時点でアガリを諦め、ベタオリ・安全牌を集めることにシフトすることを「配牌オリ」といいます。自分がトップだけれどアガリには遠い局面や相手の配牌が強そうなときなどで有効な打ち方です。

配牌時にアガっていたら?

配牌時にアガっていると天和(テンホウ)という役満になります。つまり、天和は親限定の役満ですが、子の場合もチャンスがあり第1ツモで和了すると地和(チーホウ)という役満が成立します。

配牌に関する途中流局

九種九牌(キュウシュキュウハイ)

配牌時に么九牌(ヤオチュウハイ=字牌・数牌の1と9)のうち9種類かつ9枚以上自分の手牌にあると九種九牌(キュウシュキュウハイ)を宣言でき、宣言すると途中流局となるルールです。宣言できるタイミングは親の場合配牌時、子の場合第1ツモのときになります。

国士無双が狙える手牌でもあるため、宣言するかどうかの判断力が必要になります。

四風連打(スーフーレンダ)

四風連打(スーフーレンダ)とは、配牌から第1ツモ終了まで全員が同じ風牌を捨てると途中流局になるというルールです。例えば、局が開始してから全員の第1打が南をだった場合、四風連打となり無条件で流局となります。

配牌に関するポイントまとめ

配牌には、局の開始時に牌を配る行為そのものと初期手牌という2つの意味があるため注意しましょう。「配牌が良い・悪い」という会話はよくされますが、どのような配牌であってもシャンテン数などをもとに狙う役や戦い方の方針決定ができるようになると良いでしょう。

また、配牌から第1ツモ終了までの間に流局となる九種九牌や四風連打の可能性を考慮しつつ、これらを自分で利用できるようになると戦術の幅が広がります。

発声優先とは

麻雀の発声優先とは、ポンやカンとチーが同時に発生されたときに、発生が早かった方を優先するルールのことです。麻雀では基本的にチーよりもポンまたはカンが優先されますが、そのルールを逆手に取り、チーを宣言した後から意図的にポンを被せることで妨害するプレイヤーがいたことからできました。

通常時のポン・チー・カンの優先順位

麻雀では、チーよりもポンの方が優先されます。

ポンは、手牌に2枚同じ牌がある(=対子がある)ときに、他のプレイヤーが3枚目を捨てた時に行うことができます。ポンはチーと同時に発生する可能性がありますが、ポンをする際にはすでに手牌に2枚が揃っているため、同じ牌を4枚揃えるカンと同時には行えません。

また、ロンはアガったことを宣言する行為であるため、ポン、チー、カンよりも優先されます。

簡単に整理すると、優先度は以下の通りです:

  1. ロン
  2. ポン
  3. チー
  4. カン
優先度

高↔︎低
ロン>ポン・カン>チー

発声優先で覚えておきたいポイントまとめ

発声優先は、ポンとチーが同時に起こってしまった場合の対処法。基本的にはポンがチーよりも優先されるため、対人戦の麻雀ではチーをする際にワンテンポ待つ、一呼吸置く、数秒待つなど少し時間を置いてから発生するのがいいとされています。

チーは上家からしかできないことから、チーが宣言できるプレイヤー=次に牌を引くプレイヤーであるため、ほんのワンテンポ置いても問題ありません。

雀荘などで麻雀を打つ場合には、チーのタイミングを気にかけつつ、もしも被ってしまったら発生優先だということを覚えておきましょう。

途中流局とは

途中流局(とちゅうりゅうきょく)とは、対局進行中に何らかの要因によって条件を満たし、流局になることです。流局になるため点数のやりとりは発生しません。途中流局になる理由は全部で5つありますが、ローカルルールなので採用されていないこともあるので注意しましょう。

途中流局になるルール一覧

九種九牌(キュウシュキュウハイ)

九種九牌は、親は配牌時・子は鳴きが入らない第一ツモ時に、1,9,字牌が9種類9枚あると成立すると途中流局を選択できます。途中流局の中だと唯一ひとりのプレイヤーの手牌が要因で流局になるかどうかが決まり、九種九牌を宣言しなくても問題ないため、状況を見て国士無双やチャンタなど他の手を狙うのもいいでしょう。

四風連打(スーフーレンダ)

四風連打は、一巡目の捨て牌が4人全員同じ風牌だと途中流局になります。四風連打が成立した時点で強制的に途中流局になってしまうため、4人目に捨てるプレイヤーで、該当する風牌を持っている際には流局を選ぶかどうか慎重に決めましょう。

四家立直(スーチャリーチ)

四家立直は、4人全員がリーチをかけた時点で途中流局になります。リーチを宣言した時点ではなく、4人目がリーチをかけ、その宣言牌が誰にもロンされなかった場合に四家立直が成立するため注意しましょう。

4人目のプレイヤーは、アガリたい場合ダマテンで待つしかありません。

四開槓(スーカイカン)

四開槓は、四槓流れや四槓散了とも呼ばれるように、2人以上のプレイヤーが合計4回カンをすると途中流局になるルールです。途中流局になるルールの中では定義に揺れが多いため、出現確率は低いですが定義をきちんと決めておきましょう。

三家和(サンチャホー)

トリロンとも言われる三家和は、1人のプレイヤーの捨て牌に対して残りの3人がロンを宣言するとアガリではなく途中流局になるルールです。2人が同時にロンするダブロンでは、2人の和了を認める場合が多いものの、トリロンは流局とする場合が多いです。

途中流局で覚えておきたいポイントまとめ

途中流局は、どんなに良い手牌でも局が途中で終了してしまうため、該当する行為には気をつけなければいけません。

九種九牌や三家和などは意図的に避けることはできないものの、四風連打は風牌を1巡目に捨てない、南家や西家なら他家と同じものを捨てないようにすることで途中流局の可能性は下げられます。

頻繁に出現するわけではありませんが、採用する場合にはしっかり各ルールを確認しておきましょう。

責任払い・包(パオ)とは?

責任払いとは、副露・鳴き可の役において、その役を確定させたプレイヤーに対する罰則のことです。具体的には「大三元(ダイサンゲン)」「四喜和(スーシーホー)」「四槓子(スーカンツ)」に対して適用されるのが一般的で、これらの役が確定する鳴きをアシストしたプレイヤーに対して罰則がつきます。責任払いはローカルルールであり、採用しているかどうか、どの役に対して有効かは状況によって異なるため注意が必要です。中国語による表記を用いて「包(パオ)」と呼ばれることもありますし、「包則(パオソク)」という表記も存在します。

責任払い・包(パオ)の例

このような手牌の他家がいるとき、自分が

を切ってポンされたとします。

こうなると残り4枚の手牌の内容に関わらず、大三元という役満が確定します。このように役が確定する鳴きがあったとき、その鳴きに関わる牌を出したプレイヤーが責任払いをすることになります。

この場合、大三元が和了されると

を切った自分に責任払いが課せられます。和了されなかった場合は特にペナルティはありません。

責任払いは通常「大三元(ダイサンゲン)」や「四喜和(スーシーホー)」などの役満に設定されており、役満の和了がされるとゲームの行方を大きく左右する大量の点数が動きます。責任払いは、そのような重大な局面での鳴きをアシストするような行為を封じるためのルールとなっています。

責任払い・包(パオ)の罰則

ツモ和了の場合

ツモ和了の場合、通常のアガリであれば和了者以外の全員で分割して点数を支払いますが、責任払いが発生すると、対象のプレイヤーのみが全ての点数を支払います。つまり通常のロン和了のときと同様に一人ですべての点数を払います。

例えば親が大三元をツモ和了すると通常は48000点で16000オールですが、責任払いの場合は役を確定させたプレイヤーが48000点を一人で支払うことになります。

ロン和了の場合

ロン和了の場合は放銃者と責任払いが課せられているプレイヤーで点数を折半します。

例えば子が大三元を和了したとき、32000点を放銃者と責任払いを抱えているプレイヤーで折半し16000点ずつの支払いになります。

この点数の分け方は常に半分で、親と子による区別はありません。

ダブル役満以上の場合

「大三元(ダイサンゲン)&字一色(ツーイーソー)」のように役満が複合し、ダブル役満(またはそれ以上)の点数が設定されているルールの場合、責任払いは確定された役のみに対して発生します。

上記のようなダブル役満が発生すると親96000点・子64000点の点数移動が発生しますが、大三元で責任払いが発生する場合その分の点数、親48000点・子32000点が責任払いの対象となります。もしこのダブル役満を親が和了したとすると、字一色の分の48000点は通常どおり16000オール、大三元の分は確定させたプレイヤーが責任払いとして48000点全てを支払います。

責任払い・包(パオ)が発生する条件と役

大三元(ダイサンゲン)

この状況から

が切られ

これで大三元が確定しました。

を切ったプレイヤーに責任払いが課せられます。

四喜和(スーシーホー)

四喜和の中でも特に「大四喜」において発生します。「小四喜」の場合は雀頭に風牌があり、鳴きによって役が確定しないため責任払いは発生しません。

ここから

が出て、

大四喜が確定しました。

を切ったプレイヤーに責任払いが課せられます。

四槓子(スーカンツ)

この状況に対して

出たところ大明カンで

となり四槓子が確定しました。

を出したプレイヤーに責任払いが課せられます。

四槓子は大三元や四喜和などのように鳴きに関わる牌が明確ではありません。つまり、大三元だと發・中がすでにポンで揃っていれば白が怪しいと察することができますが、四槓子の場合どの牌で鳴きが発生するか・役が確定するかが分からないですよね。そのため四槓子における責任払いは無しとしているルールも多く、大三元・四喜和に比べると採用率は低くなっています。

大明カン時の嶺上開花の扱い

少し特殊なルールに「大明カン直後に嶺上開花で和了したとき、大明カンをさせたプレイヤーに責任払いが課せられる」というものが存在します。『アカギ』や『咲-Saki-』などでも言及されているルールなので、実際にやったことはないけど知っているという方も多いのではないでしょうか。

大明カン→加カン→嶺上開花のように、大明カン直後に加カンや暗カンを挟んだ場合でも成り立つとしているルールもあり、このあたりの細かな部分にはルールの揺れがみられるため注意が必要です。

責任払い・包(パオ)とリーチ

リーチ中に切った牌がポンされ役を確定させてしまった場合にも責任払いは適用されます。發・中をポンして抱えている他家がいるときなど、怪しい状況でのリーチはよく考えた方が良いでしょう。

ローカル役に対する責任払い・包(パオ)

ローカル役にも責任払いが発生することがあります。代表的な例は四連刻(スーレンコー)です。

この状態で四連刻が確定しているため、最後の鳴きをアシストしたプレイヤーが責任払いの対象となります。

責任払い・包(パオ)の採用状況

  • 天鳳:大三元と大四喜に対して適用
  • 雀魂 -じゃんたま-:大三元と大四喜に対して適用
  • MJ:大三元と大四喜と四槓子に対して適用
  • 日本プロ麻雀協会:なし
  • 日本プロ麻雀連盟:大三元と大四喜と四槓子に対して適用
  • モンド21麻雀プロリーグ:大三元と大四喜に対して適用
  • Mリーグ:大三元と大四喜と四槓子に対して適用

責任払い・包(パオ)に関するポイントまとめ

責任払い・包(パオ)・包則は「大三元(ダイサンゲン)」「四喜和(スーシーホー)」「四槓子(スーカンツ)」などの役満を確定させたプレイヤーに対する罰則です。アガられてしまうと大量の点数を支払うことになるので、明確な意図がない限りは怪しい牌を切るのをやめた方が良いでしょう。

大明カン後の嶺上開花に対する責任払いは『アカギ』や『咲-Saki-』などで有名ですが、採用しているかはまちまちなので確認するようにしましょう。

また、リーチ中であっても責任払いは有効なので、他家に怪しい動きがあるときは少し様子を見るのも良いと思います。

フリテンリーチとは

フリテンリーチ(振聴立直)とは、フリテンの状態でリーチをかける行為を指す麻雀用語です。フリテンリーチでもツモならばアガれるため、戦術として利用できますが、ルールによっては禁止されていることもあります。また、リーチ後にアガリ牌を見逃した状態もフリテンリーチに含まれます。

フリテンとは?

フリテンとは、自分の捨て牌にアガリ牌があったり、スジの牌があったりする状態を指す麻雀用語です。

フリテンリーチが禁止の場合

フリテンリーチが禁止されている場合、フリテンリーチをしてしまうと故意かどうかに関わらず罰符バップが課せられます。もちろん、他家ターチャ和了ホーラしてしまえば自分の手牌を公開しなくて問題ないため、罰符にはなりません。

流局やフリテンに気付かずツモを宣言したことにより手牌を公開し、フリテンが判明した時点でペナルティが課せられます。

フリテンリーチをしてもいい場面

フリテンリーチはツモでしかアガれないため、可能なかぎりフリテンを解消してからリーチした方がいいです。しかし、状況によってはフリテンリーチをかけてもいい場面も存在します。

ツモが見込める多面待ち

1-4-7などの3面待ち清一色(チンイツ)の多面待ちなどで、アガリ牌の残り枚数が多く、ツモ和了が見込める場合は、スピードを意識してフリテンリーチをするのも一つの手段です。

特に清一色の多面待ちの場合、フリテンを解消しようとしてもできないことが多いため、そのような状況ではフリテンでもリーチをかけてしまう方が打点も高くなり、一発などとの偶然役との複合の可能性も高くなります。

このように、待ちが良くアガれそうな時に、他家への牽制も兼ねてフリテンリーチをするのは有効な戦術です。

高目を狙える待ち

高目と安目が存在する待ちのとき、リーチ後に他家が捨てたアガリ牌を見逃し、フリテンリーチ状態で高目のツモを狙う戦術もあります。

このような手牌で

の両面待ちのとき、

を引けば索子の一気通貫が完成しますが、

を引くとリーチと平和のみとなってしまいます。

ドラが含まれていたり一発と複合したりすれば多少は点数が上がるものの、点数差を考えるとできれば一気通貫でアガリたい時があるかもしれません。その際には、あえて他家の

を見逃し、

のツモを狙う戦略もあるでしょう。

をツモすれば門前一気通貫+ツモで3翻増えるため、打点の大幅な向上が見込めます。流局が近付いてきて自分で

を引いたときにはツモで妥協するなど、状況に応じて対応も可能です。

一気通貫の他にも三色同順やチャンタ、三色同順狙いのときなど、待ちによっては高目と安目が存在する手牌は数多くあります。配牌時やテンパイ前までに役が確定するような捨て方が好ましいですが、こういう場面ではフリテンリーチ状態を選択するのも一つの手段です。

他家への牽制

フリテンリーチは、手牌を公開するまでフリテンだということに気付かれないため、通常のリーチのように他家への牽制になります。

もちろん、ロンができないため安全牌がどんどん増え、早めにアガれないと他家の手牌が進み逆に不利になってしまうこともあるため注意しましょう。

フリテンリーチをやらない方がいい場面

待ちが悪いとき

カンチャン待ちやペンチャン待ちなど、待ちが悪いときにはフリテンリーチをしない方が得策です。その牌がくれば三色同順や一気通貫が確定でアガれるカンチャン待ちやペンチャン待ちならばフリテンリーチをする価値はありますが、そうでない場合はフリテンを解消する方を優先した方がいいでしょう。

他家の手牌が高そうなとき

相手の捨て牌や鳴いた牌を見て、明らかに高い手牌だとわかるときには、フリテンリーチをしてまでアガリを目指すべきではありません。

たとえば、相手の捨て牌がこのようになっている場面です。

捨て牌:

に萬子が全然捨てられておらず、序盤から筒子や索子の真ん中の牌が捨てられていることから、萬子の清一色または混一色を狙っている可能性が高いです。自分も萬子の受けが広い多面待ちならばまだしも、萬子がアガリに関わってこない手牌でフリテンリーチをすると、高確率でロンされてしまうでしょう。

また、極端な例ですが、他家がを鳴いており、捨て牌にが出ていない場面を考えてみましょう。大三元小三元などの可能性が高く、フリテンリーチをかけてを引いてしまったら最悪の展開です。責任払いの可能性もあり、フリテンリーチをしてまでアガリを目指す必要はないでしょう。

これらはあくまで一例ですが、他家の様子を見て危険そうであれば、フリテンリーチはしないようにしましょう。

フリテンリーチで覚えておきたいポイントまとめ

フリテンリーチは、一部ルールでは禁止されているものの、麻雀アプリやゲームなどではごく一般的に採用されている麻雀ルール。特に、アプリから入った麻雀初心者だと、「リーチ」と押せるボタンが出てきて押したら、「フリテン」と表示されて困惑する方も多いのではないでしょうか。

可能な限り避けたいフリテンリーチですが、上手く扱えば戦術に組み込め、点数差が重要な状況で起死回生の一手になるかもしれません。くれぐれも他家の捨て牌にロンを宣言しないように気をつけましょう。

形式テンパイとは

形式テンパイ(形式聴牌)とは、テンパイしているものの役がないなどの理由で、アガれない状態のテンパイのことを指す麻雀用語です。麻雀では役が1つないとアガれないため、門前の形式テンパイであればリーチをかけたりツモのみでアガれますが、副露した状態の形式テンパイだとアガれなくなってしまいます。

形式テンパイの手牌の例

形式テンパイの手牌の例はこのような形です。

単純な役なし

例えば上記のような役の場合、

がくると役はないものの4面子1雀頭になるため、形式テンパイです。

このとき、門前であればリーチをかければアガれますし、ツモのみでもアガれます。しかし、ポンやチーをしている状態だと海底ツモや河底ロン、嶺上開花といった偶然役でなければアガれません。

空テンの場合

こちらは萬子の一気通貫でテンパイしている状態ですが、アガリ牌である

をカンしてしまっているため枯れている「空テン」の状態です。捨て牌やドラ表示牌、他家の鳴きによって4枚全てが場に見えており、アガリ牌がない状態でも形式テンパイになります。

上記のように自分の手牌だけでアガリ牌全てが枯れている状態だと、形式テンパイと認めない場合もあるため注意しましょう。

フリテンの場合

捨て牌:

こちらも

で形式テンパイしている手牌の例です。自分の捨て牌に

があり、フリテンの状態でのテンパイは、役がある状態でも形式テンパイになってしまいます。

形式テンパイを目指すべき場面

流局によるノーテン罰符を防ぐとき

形式テンパイだとアガれないため、あえて形式テンパイを目指す必要はないように感じるかもしれません。しかし、誰もアガれなかったときに起こる流局(荒牌平局)の時に、形式テンパイであるメリットがあります。

流局時には、役のあるなしに関わらずテンパイしていない(ノーテン)のプレイヤーはノーテン罰符という罰金のようなものを払わなければいけません。

よって、流局しそうな状況では形式テンパイを取ることで罰符を防げるメリットがあります。他家がリーチしておらずツモ切りもしていない時など、比較的安全にテンパイを取れる時には残りのツモ回数がが1〜3回残っていれば取りに行くというように、状況を見て狙いましょう。

親の連荘を狙うとき

形式テンパイを目指すべきもう一つの場面として、親の連荘を狙うときがあります。こちらも流局になりそうなときに狙いに行く方針になりますが、親版の時に形式テンパイしていれば流局になっても親は連荘するため、親番で手牌が悪い時には形式テンパイを目指すといいでしょう。

形式テンパイを認めないルールも

場所や地域によっては形式テンパイを認めないルールを採用していることもあります。形式テンパイを認めない場合、流局時にはテンパイと認められず罰符を払ったり、親が流れたりする扱いをします。

形式テンパイで覚えておきたいポイントまとめ

形式テンパイは、略して「ケーテン」とも呼ばれる麻雀のルール。麻雀アプリやゲームなどでもごく一般的に採用されていることから、特に意識せず採用している方もいるのではないでしょうか。

基本的には採用していることが多いと思いますが、罰符を避けるために終盤無理に鳴いてテンパイを取りにいき、振り込んでしまう可能性もあります。他家のダマテンやテンパイに気をつけつつ、形式テンパイを取りにいきましょう。

フリテンとは?

フリテンとは、ロン和了ができない状態を指す麻雀用語です。自分の捨て牌の中にアガリ牌がある、またはアガリ牌を見逃したときに発生し、リーチしているかどうかによって扱いが異なります。また、フリテンなのに誤ってロン宣言をするとチョンボとなり、何かしらのペナルティが課せられるルールです。フリテンは漢字で書くと「振聴」です。

フリテン自体の罰則はない

フリテンになっているだけでは、罰則は特にありません。もちろん、リーチをかけておらずテンパイで流局になって手牌を公開する際にも、フリテンだからといって罰則はありません。

フリテンになる条件

フリテンの発生の仕方は3パターンあります。

  • 自分の捨て牌の中にアガリ牌がある
  • リーチ中にアガリ牌を見逃す
  • リーチをしていないがアガリ牌を見逃した(同巡内フリテン)

上記の3パターンのいずれかの状況になるとロン和了できなくなり、解消するためには手替えをするかツモ和了を狙うかしかありません。各パターンごとに詳しく解説します。

自分の捨て牌によるフリテン

麻雀初心者泣かせのルールとして有名な、捨て牌でフリテンが発生するパターンを見ていきます。

アガリ牌が自分の捨て牌の中にあるとフリテンとなりロン和了できなくなります。特に注意したいのは両面待ちやシャボ待ちなどのアガリ牌が複数ある状態のときで、アガリ牌のうち1種類でも自分の捨て牌にあれば全てのアガリ牌がフリテンによる制限を受けます。

例えばこのような

の両面待ちのとき、捨て牌に

があると

だけでなく

でもロン和了できません。

だけがフリテンだと勘違いしてしまい、

でロン宣言してチョンボになってしまうのは初心者あるあるといってもいいくらいよくある間違いなので注意しましょう。

このようにアガリ牌のうち1つでも自分の河にあるとたとえ多面待ちでも全てのアガリ牌がフリテンとなりますが、解消するためには手替えをして他の待ちにするか、そのままの手牌でツモ和了を狙う必要があります。

リーチ中におけるフリテン

リーチ中にアガリ牌を見逃すとフリテンになります。リーチしたあとは手替えができないため、フリテンだとロン和了はできません。フリテンになってしまうとツモ和了しかできなくなります。また、複数待ちがある場合その中のどれか一つでも捨て牌にあると全てフリテンとしてロン和了できない、という点は同じなのので注意しましょう。

例えばこのような

のシャボ待ちのときにリーチをしていて、

が切られたものの

が場風なので出るのを待ちたい、と考えて

を見逃すとフリテンとなり

どちらにおいてもロン和了できなくなります。

同巡内フリテン

リーチをしていないときもアガリ牌を見逃すとフリテンとなりますが、この場合のフリテンは自分のツモ番がくると解消されるというルールになっており、同巡内フリテンと呼ばれます。

例えば、自分がリーチせずにテンパイしていて(ダマテンの状態)、下家からアガリ牌が出たがそれを見逃した場合、次の自分のツモ番が来るまではフリテンとなり、同巡内フリテンとなります。この状態では、対面や上家からアガリ牌が出てもそれに対してロン和了することはできません。

また、他家がポンやチーなどをしてツモ番が変わったとしても、自分にツモ番が回ってくるまでは同巡内とみなされるため、フリテンが継続します。

フリテンと国士無双

国士無双の13面待ちに限り「フリテンでも現物以外であればロン和了できる」というルールが存在します。

例えば、国士無双の13面待ちをテンパイしているとき自分の河に1萬を切っていたとします。通常であればフリテンとなりいずれの牌でもロン和了はできませんが、この1萬以外の牌であればロン和了を認めるという特殊ルールです。

ただし、これは最近では適用されていないケースがほとんどで、採用している場合には表記することが多いようです。したがって、国士無双13面待ちであってもフリテンロンはできない、と考えておくようにしましょう。

フリテンとリーチ

フリテンの状態ではリーチを認めない、すなわちフリテンリーチはできないとするルールがあります。対局する際にはフリテンリーチがありかどうか、決めておくようにしましょう。

フリテンに関するポイントまとめ

フリテンになるとロンであがれないため、手替えして待ちを変えるかツモ和了を狙うかして解消する必要があります。門前の状態だけでなくチーやポンで鳴き、テンパイしている状態でももちろんフリテンは適用されます。

  • 捨て牌によるフリテン
  • リーチ中のフリテン
  • 同巡内フリテン

以上の3つのケースがあることを覚えておきましょう。

フリテンのままロン宣言するとチョンボ(=麻雀における反則行為)になりペナルティが課せられるため注意しましょう。チョンボや罰則についての詳細は下記記事を参考にしてみてください。

抜きドラとは?

抜きドラとは、三人打ち麻雀で用いられるローカルルールで、1人分の空席によって自風牌として使われることのない「北(ペー)」をドラとして用います。手牌に北が存在する時、その北をゲームから除外してドラ1としてカウントすることから、抜きドラの他に「北ドラ」「北抜き」と呼ぶこともあります。

抜きドラのやり方

  1. 北が手牌にあることが前提
  2. 抜きドラを行いたいタイミングで「ペー」と発声し、北の牌を晒す
  3. ポンやカンなどと同様に、自分から見て卓の右手前のところに置く
  4. 嶺上牌をツモり、その後は通常通り不要牌を切る

北を抜いたたあとはカンのときと同様に嶺上牌をツモって手牌を補充します。

よって、抜きドラを採用する場合、抜きドラを行ったあと手牌へ補充するツモる牌として嶺上牌に4枚加え、計18枚の王牌(通常時は14枚)とします。

抜きドラができるタイミング

北が手牌にあり、自分の番であればいつでも行うことができます。カン・配牌の直後や北をツモってすぐのタイミングでも行えます。そのため立直中に北をツモったときもその北を抜くことができます。ただし、ポンの直後には行うことができません

また、抜きドラは連続して行うことが可能であり、北を2枚持っていて2回連続で抜きドラをするということもあります。抜きドラ直後の嶺上牌が北だったとき、それをさらに抜きドラにするというケースもあります。

抜きドラのメリット・デメリット

抜きドラのメリットは、なんといっても無条件でドラを増やせることです。

反対にデメリットとして「抜いた北でロン和了される危険がある」「抜いた北は場に戻せないので四喜和など風牌に関わる役が使えなくなる」などがあります。

ただし、前者についての詳細は後述しますが、抜きドラに対するロン和了を認めない場合もあり、その場合はノーリスクでドラを増やすことができます。

抜きドラに関するよくある質問

抜きドラに対して槍槓のようにロン和了できますか?

槍槓は加槓を対象とした役なので抜きドラには適用されません。しかし、抜きドラに対してロン和了すると「槍北(チャンペー)」という1翻役を付けるというルールも存在します。また、ルールによっては抜きドラを捨て牌の一種とみなして通常のロン和了を認める場合もあります。その他、国士無双または役満の場合のみ抜きドラでのロン和了を認めるというルールもあり、その場の取り決めによって違ってくるため必ず確認するようにしましょう。

抜きドラに対してポンできますか?

抜きドラでのポンは認めていない場合が多いです。しか、抜きドラを捨て牌とみなしてポンを可能とするルールも存在します。

抜きドラに対してロンやポンした場合ドラとして扱いますか?

抜きドラは「抜いてある」状態のとき、ドラとして認められます。抜きドラに対してロンやポンをした場合は手牌として扱うためドラは付きません。

抜きドラを行ったあと北で待つのはフリテンになりますか?

抜きドラを捨て牌の一種とみなしてフリテンとするルールと、抜きドラは河に捨てていないのでフリテンにならないとするルール、どちらの解釈もあります。その場のルール確認を行うようにしましょう。

抜きドラを行ったあとダブルリーチや一発はつきますか?

こちらも2通り考え方があり、抜きドラを捨て牌として考えダブルリーチや一発を認めないとするルールと、抜きドラは関係ないものとしダブルリーチや一発を認めるルールが存在します。

抜きドラ直後のツモ和了に対して嶺上開花は付きますか?

抜きドラ直後にツモる牌は嶺上牌です。したがってこの嶺上牌でツモ和了した場合嶺上開花を認めるルールもあれば、カンをしているわけではないため嶺上開花を認めないとするルールどちらも存在します。天鳳などでは嶺上開花を認めるルールをとっていますが、事前にルール確認しておくことが大切です。

抜きドラ以外の北の扱い

抜きドラを採用する場合、抜きドラとして用いるとき以外は常に役牌にならない客風牌(オタ風)として扱います。

抜きドラを採用しない場合、「北は常時ドラの客風牌とする」「北は共通役牌とする」などの三麻に関するルールを用いるので注意しましょう。

抜きドラに関するポイントまとめ

抜きドラとは、三人麻雀において北家が常に空席となっているため、その北をドラとして用いるルール。天鳳や雀魂を中心に普及率の高いルールとなっており、Twitterでのアンケートでも抜きドラを利用していると答えた方の割合が多かったです。

三人麻雀は四人麻雀と比べて1人少ない分牌の回りが良く高得点の出やすいルールですが、抜きドラを利用することでさらに高い打点を狙うことができスリリングな戦いを楽しめます。一方で、インフレしやすいことから「つまらない」とする意見も多くあり、採用するかどうかは状況によって変わるでしょう。

また、嶺上開花やロン・一発の扱いなど細かな部分で決めなければならない点が多いため注意しましょう。

四家立直とは

四家立直(読み方:スーチャリーチ)とは、4人麻雀で4人のプレイヤー全員がリーチをかけた際に途中流局とする麻雀のローカルルールです。別名「四人立直」とも呼ばれる四家立直は、正式なルールではなく、採用しない場合には4人全員がリーチのまま継続します。

四家立直が成立する条件と流れ

四家立直が成立する条件は次の通りです。

  • 3人がリーチをかけていて、4人目がリーチを宣言する
  • 4人目の打牌が成立する(誰にもロンされない)
  • 全員が手牌をオープンする
  • 全員きちんとテンパイしていれば途中流局に

四家立直に関してよくある質問

四家立直は必ず途中流局になりますか?

四家立直はローカルルールなので、公式で定められている定義はありません。雀荘ではよく採用されているようですが、必ずしも途中流局にしなければいけないわけではないので、その他の途中流局も含め採用するかどうかを決めておきましょう。

四家立直で本場数は増えますか?

四家立直の場合、親もテンパイ自体はしているため連荘とし、本場数は増えるルールが一般的なようです。

四家立直で流局になった際の供託は?

途中流局になった場合、通常のリーチと同様に供託とし、次局で和了したプレイヤーが獲得します。

四家立直以外の途中流局ルール

四家立直以外にも、麻雀には途中流局となるルールが存在します。それぞれ定義に揺れが見られるため、採用する際には各ルールを確認してみてください。

  • 九種九牌:配牌時・第一ツモ時に么九牌が9種類以上あると流局を選択可能
  • 四風連打:1巡目に4人全員が同じ風牌を捨てると流局
  • 四開槓:2人以上のプレイヤーが合計4回カンをすると流局
  • 三家和:3人同時にロン(トリロン)すると流局

四家立直で覚えておきたいことまとめ

四家立直は日本で生まれたとされるローカルルール。他の途中流局ルールと同様に、中国語での「四」の発音が「死」と同じことから縁起が悪い、4人リーチすると引いて捨てるだけになってしまうためつまらないといった由来があるようです。

雀魂ではは四家立直が採用されているものの、天鳳では採用されておらず、ゲームでも採用されるか否かが分かれています。

採用する場合には本場数と供託に関するルールを決めておくとスムーズです。

麻雀の焼き鳥とは

麻雀における焼き鳥(ヤキトリ)とは、半荘(1ゲーム中)に一度も和了できない、すなわち一度もツモやロンでアガれなかった時の状態を指す麻雀用語です。一度もアガれなかったプレイヤーに課せられるペナルティ自体を「焼き鳥」ということが一般的で、そのルールを「焼き鳥あり」と呼びます。

焼き鳥の由来

麻雀なのになぜ焼き鳥なのかというと、手牌が関係しているという説が有力です。麻雀の手牌は鳥が飛び立つことを表しているとされており、「(飛び)アガれない」といった状態をその後もう焼き鳥にするしかない末路を表したというのが由来の通説です。

1索が一般的に鳥のマークが描かれているなど鳥に関するモチーフが取り入れられている、「揚がっていない」ことから「揚げてない≒焼いている」など諸説あります。

やきとりマークとは

やきとりマークは、一般的にオレンジの札に「やきとり」と書かれているデザインが一般的で、焼き鳥ありルールの場合に用いるものです。焼き鳥のプレイヤーがわかるようにするためのもので、焼き鳥を回避したプレイヤーはやきとりマークをしまいます

デザインによっては、裏返して判定するものもあるようです。全自動麻雀卓であればやきとりマーク、起家マークを置く場所があるものもあるため、副露した際の邪魔にならないようになっています。

焼き鳥に関してよくある質問

焼き鳥になったら何点支払う?

1万点・3万点・チップ3枚など焼き鳥ありルールはローカルールのため諸説あり、厳密には決まっていないようですが、マイナス10(1万点相当)とすることが多いようです。焼き鳥じゃないプレイヤーで山分けする場合が多いようですが、各プレイヤーにそれぞれ支払うルールも存在します。

焼き鳥で点数を受け取るプレイヤーは誰?になったら何点支払う?

焼き鳥ではなかったプレイヤーに、焼き鳥だったプレイヤーから支払われるのが一般的です。3万点返しの場合3万点を超えたプレイヤーで山分け、トップがもらうなどのルールも存在するため、採用する場合はどれにするか決めておきましょう。

2人や3人焼き鳥の場合は?

複数人焼き鳥のプレイヤーがいる場合、ノーテン罰符のように残りのプレイヤーで山分けになることが多いようです。

焼き鳥を清算するタイミングは?

焼き鳥は順位決定後に反映することが多いようです。

焼き鳥に関連するローカルルール

焼き戻し/焼き直し/焼き鳥返し

焼き戻しとは、全員焼き鳥を回避した時点で再度焼き鳥が復活するローカルルールです。別名「焼き直し」「焼き鳥返し」などとも呼ばれています。

焼き豚

焼き豚とは、オーラス時に焼き鳥のプレイヤーに振り込んでしまう、すなわち焼き鳥を解消してしまうと発生するローカルルールです。罰符も焼き鳥と同様の場合がありますが、こちらもローカルルールなので定義には揺れがあります。

焼き鳥ありの場合の基本戦略

焼き鳥ありの場合、まずはとにかく和了することを一番に考えて焼き鳥を積極的に回避していかなければいけません。

  • 役牌のみ
  • 立直のみ
  • 喰いタンのみ

など、比較的手軽にアガれそうな配牌や手牌の時にアガりを狙いましょう。

焼き鳥で覚えておきたいポイントまとめ

焼き鳥は知名度が高く雀荘では採用していることも多いものの、実はローカルルールで正しい取り決めはありません。採用する場合には、点数・清算タイミングをあらかじめ決めておき、トラブルにならないようにしておきましょう。

王牌(ワンパイ)とは?

王牌(読み方:ワンパイ)とは、麻雀において常時場に残しておく14枚の牌のことです。ドラ表示牌・裏ドラ表示牌やカンを行った際に引く嶺上牌(リンシャンハイ)が全て含まれている牌の集まりが王牌です。牌山を組んだあと、サイコロなどによって山のどこを王牌とするかを決めます。

王牌の意味と役割

※ここで説明している左右など場所に関する表現は、全て王牌がある場所に座っているプレイヤー目線のものです。

ドラ表示牌

左から3列目の上段は通常のドラ表示牌(表ドラ表示牌)です。カンが発生する度にドラ表示牌のすぐ右隣をめくり、その牌がカンドラ表示牌となります。2回目以降のカンもすでにめくられているカンドラ表示牌の右隣をめくります。カンは1局中に全プレイヤー合わせて4回までできるため初期ドラ表示牌の右4列を残す、と考えるとわかりやすいと思います。

裏ドラ表示牌

立直をしてアガった場合は裏ドラをめくることができますが、カンドラ表示牌も含め、めくってあるドラ表示牌のすぐ下の段にある牌が全て裏ドラ表示牌となります。

嶺上牌(リンシャンハイ)

カンをすると4枚手牌から除外するため1枚足りなくなってしまいます。この1枚足りない分を補うために引くのが嶺上牌(リンシャンハイ)です。この嶺上牌も王牌に含まれており、ドラ表示牌の左側の2列×2段の4枚が嶺上牌として使われます。こちらも「カンは1局中全プレイヤー合わせて4回まで」というルールに基づき4枚に設定されています。

なお、王牌は必ず14枚残す必要があるため、嶺上牌を引くと枚数が減ってしまいルールに合わなくなってしまいます。そこで海底牌を王牌の右に加えて枚数を調整します。つまりカンをする度に海底牌が変わるということです。

王牌の決め方

手積みの場合

サイコロを使って決めるのが主流です。親が2個のサイコロを振り、出た目に応じて親から反時計回りに数え、止まった人の前にある牌山を切り崩します。例えば振った2個のサイコロの合計が11の場合、親から反時計回りに「1、2、3、4…」と数えると11のとき親の対面の人で止まります。この止まった人の前にある牌山から王牌を切り分けて残すことになります。

王牌を切り分ける山が決まったら、その山がある場所に座っているプレイヤーから見て右からサイコロの目の数分の列を残し、そのすぐ左隣から配牌を行います。この残す山と配牌で使う分を切り分ける場所を開門場所(カイメンバショ)と言います。前の例でいうと親の対面の人から見て右11列を残して切り分け、その切り分けた場所(=開門場所)のすぐ左隣を配牌に使います。

開門場所の右から7列×2段=14枚が王牌となります。王牌の位置が決まったらドラ表示牌をめくりましょう。なおサイコロの出目と開門場所を決める牌山の位置関係はサイコロを振る親から見れば常に固定になるため、下記の語呂合わせで覚えるのが一般的になっています。

サイコロの語呂合わせ

  • 右2 → うに
  • 対面3 → といさん
  • 左4 → さし
  • 自分5 → じご
  • 右6 → うろく
  • 対面7 → といしち/といなな
  • 左8 → ひだりっぱ/さっぱ
  • 自分9 → じく
  • 右10 → うじゅう
  • 対面11 → といじゅういち
  • 左12 → ひだりじゅうに

全自動卓の場合

配牌までを自動で行うタイプの全自動卓の場合開門場所とドラ表示牌をめくるところまではやってくれるため、王牌として残しておく14枚を意識しておけば良いでしょう。牌山を組むまで自動で行うタイプの場合は手摘みと同様の手順に従って決めます。

ゲーム・アプリの場合

全て自動で行ってくれるため、特に気にする必要はありません。

王牌と三麻

三人麻雀、通称「三麻(サンマ)」の場合四人麻雀と少しルールや決め方が異なります。

手積みの場合

プレイヤーの人数分で3つの牌山を組むのが一般的です。そのため、サイコロを振り出目に合わせて親から反時計回りに数える…という動作を行うと、前述の四人麻雀の語呂合わせとズレてしまいます。そこで仮に4人プレイヤーがいるという体で語呂合わせに従って対象となる牌山を決め、そこが空席だった場合は振り直しというのがよく行われるやり方です。勿論、3人にそのまま出目を割り振り「1:親(自家) → 2:下家 → 3:対面 → 4:親 …」とするやり方もあります。好みに応じて使い分けると良いでしょう。

全自動卓の場合

多くの全自動卓は三麻モードでも4つ山を作ります。そこで開門場所や王牌を決めるときは四人麻雀と同様の手順になります。

北ドラ・抜きドラを採用する場合

三人麻雀では四人麻雀と比較して1人プレイヤーが減っているため東南西北のうち北家をゲームから除外します。そこで減った北家の分の自風牌は存在しなくなるため、北が手牌にある場合それをゲームから除外してドラとして扱うことがあります。これを北ドラまたは抜きドラといいます。

抜きドラルールを採用するとき、手牌から北を除外すると1枚手牌が足りない状態になります。そこでカンと同様に王牌の嶺上牌の位置から足りない分を補います。そのため抜きドラありの場合は通常の14枚に北4枚分の牌を加え18枚を王牌とし、ドラ表示牌は開門場所から5列目をめくることになります。

王牌を下ろす

王牌のうち開門場所に一番近い列の上段を下ろすことがあります。これは配牌のときなどにうっかり手が当たって牌が落ちてしまうのを防止するためで、ルール上必須ではありませんがマナーのひとつとしてよく行われる行為です。

王牌に関するポイントまとめ

王牌は神の牌=神にしか見ることのできない牌とも言われ、ドラ表示牌や嶺上牌といったルール上必要な牌を確保するためのものです。ドラ表示牌は手牌として使うことはありませんし、嶺上牌はカンをすれば手牌に加わりますがそれでも確率として使われる頻度の少ない牌です。つまり王牌はその局の間使われることのない牌であり「もしかしたらこの牌は王牌に眠っていて場には出ないかも?」といった読みが必要な場面もあります。

王牌を決める手順は少し複雑なため、慣れるまで練習しておくと実践でスムーズな進行ができると思います。特に語呂合わせは覚えておくと数える手間が省けるため非常に便利です。

喰い替えとは

喰い替え(読み方:クイカエ)とは、手牌の中で完成しているメンツがある状態で、他家の捨て牌をポンやチーして、その面子に関係する残りの1枚を捨てる行為のことを指す麻雀のルールです。喰い替えに該当するのは、鳴いた牌と同じ牌、筋にあたる牌です。

喰い替えになる場合・ならない場合

喰い替えになる場合は、鳴いた直後に同じ牌・筋にあたる牌を捨てたときです。1巡後、すなわち次に自分が牌を捨てるときには該当する牌を捨てても問題なく、喰い替えにはなりません

また、4・6・8のような数が揃っているとき、678でチーして4を捨てても喰い替えにはならないので大丈夫です。

喰い替えに関してよくある質問

喰い替えをしたらどうなる?

喰い替えなしルール、すなわち喰い替え禁止のときにやってしまうとチョンボになってしまいます。一般的にはアガリ放棄となり、その後ツモ切りをすることしか認められません。

喰い替えをしてまで手牌を揃えるメリットは?

喰い替えをしてまで手牌を揃えるメリットは、一発消しや海底ずらし、より高い手牌への移行などが考えられます。1巡後であれば喰い替えに該当する牌は捨てられるため、状況に応じて鳴くかどうかを決めましょう。

カンチャン待ちの牌も喰い替えになりますか?

123のような順子ができている状態で、2をチーしたあとに2を捨てるとモロ喰い替えになるため、喰い替えとして認められます。

喰い替えで覚えておきたいポイントまとめ

喰い替えは麻雀を対面でやる際やアプリなどでも禁止されていることが多いですが、実はローカルルールの一部であり、競技麻雀ルールでは喰い替えは特段禁止されていません。

あからさまな妨害として、一発消しや海底ずらしを意図的にやるプレイヤーがいたことからこの喰い替え禁止が提唱されたようですが、かなり広まっていることから公式ルールと思っている方もいるようです。

アリアリ・ナシナシなどと含め、事前に喰い替え禁止かどうかを決めておくようにしましょう。

四開槓とは

四開槓(読み方:スーカイカン)とは、2人以上のプレイヤーで合計して4回カンをすると途中流局になる麻雀のルールのことです。カンの種類は問わず暗槓・大明槓・加槓のどれでも問題ありません。四開槓は別名で「四槓流れ(スーカン流れ)」「四槓散了(スーカンサンラ)」とも呼びます。

四開槓にならない場合

1人で4回カンをした場合

1人で4回カンをした場合、四開槓にはならず四槓子のテンパイ状態になります。あくまで四開槓は2人以上のプレイヤーがカンを合計4回行った場合に途中流局が成立するため注意しましょう。

また、1人で4回カンをした場合、5回目のカンに関しては複数の定義があります。

  • 5回目のカンは誰も宣言できない(≒嶺上牌がないため)
  • 5回目のカンの宣言の時点で流局
  • 5回目のカンをし、裏ドラ表示牌を引いて牌を捨てた時点で流局

嶺上開花になった場合

4回目のカンで引いた嶺上牌で嶺上開花をした場合、和了が優先され四開槓にはならないというルールもあります。

その場合、暗カンだと必ず新ドラをめくりますが、明カンだと「打牌していないため新ドラをめくらない」、逆に「和了しているので打牌できないかつカンを宣言した時点で成立していると考え新ドラをめくる」と解釈が分かれることもあるため、明カンの場合は事前に取り決めをしておきましょう。

搶槓になった場合

4回目が加カンだったときに、搶槓が成立すると4回目のカンは成立していないという扱いになるため、搶槓の和了が優先され四開槓は成立しません。

もちろん、カンが成立していないという扱いなので、新ドラはめくりません。詳しくは搶槓のルールや成立条件を解説したこちらの記事をご覧ください。

4回目のカンの捨て牌でロンされた場合

4回目のカンを宣言した時点では四開槓が成立せず、4回目のカンの捨て牌が成立した時点で四開槓を認める場合、その捨て牌でロンされた場合には四開槓にならないとするルールもあります。

四開槓で覚えておきたいポイントまとめ

四開槓は、中国語で棺桶を意味する「死棺」と発音が同じことから縁起が悪いとされ、流局になったといわれています。日本のリーチ麻雀では単純に「嶺上牌が4枚しかなく5回目のカンができないため」や「王牌を14枚残さないといけないため」というようにルールに則った解釈が多いようです。

一方でMリーグでは四開槓は途中流局扱いにはならない、MJでは親流れになるなど採用状況にはばらつきがあり、ローカルルール的な部分も大きいです。

4回もカンが宣言されることは稀ですが、四家立直や三家和、四風連打、九種九牌などの途中流局になるものの取り決めを行っておくといいでしょう。

連荘(連チャン)とは

連荘(読み方:レンチャン)とは、親が和了して1局で連続して親をすることを指す麻雀用語です。「連チャン」と記載されることが多く、単純に「連続していること」を指すこともあります。連荘をすることで本場数が増えていきます。

連荘になる場合

親が和了する(アガリ連荘)

連荘になる一つ目の場合は親が和了する、すなわち「アガリ連荘(和了連荘)」の場合です。子とのダブロンになったとしても連荘する場合が多いようです。

親がテンパイで流局する(テンパイ連荘)

連荘になる二つ目の場合は親がテンパイして流局(荒牌平局)になる、すなわち「テンパイ連荘(聴牌連荘)」の場合です。

連荘の時の本場数の扱い

連荘になった場合、本場数が増えていきます。これはアガリ連荘・テンパイ連荘のいずれの場合も本場数が増え、親が移るまで1ずつ増えます。

連荘に関するローカル役

八連荘

八連荘(パーレンチャン)とは、一般的には八連続で和了する、すなわち8連荘になった際に成立するローカル役です。成立条件の定義の揺れが見られるため、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

連荘に関してよくある質問

四風連打や四家立直の途中流局では連荘になりますか?

各ルールや場所・ゲームなどで異なります。連荘とする場合が多いようですが、四風連打・四家立直・トリロン・九種九牌・四開槓のそれぞれでどうするか確認しておきましょう。

連チャンで覚えておきたいポイントまとめ

連チャンはという言葉自体は麻雀をやっている人でなくても聞いたこと自体はあるのではないでしょうか?麻雀が由来の言葉には「テンパる」などもあり、普段の生活でも使っている言葉が多いですよね。

基本的に親が和了またはテンパイの状態であれば連荘となることが多いですが、途中流局の場合の連荘の扱いは事前に決めておくといいでしょう。

ノーテン罰符とは?

ノーテン罰符とは、荒牌流局のときにノーテンであるプレイヤーとテンパイしていたプレイヤーが混在する場合、ノーテンのプレイヤーからテンパイしていたプレイヤーへ支払う点棒(点数)のことです。ノーテン罰符で支払う点数は親・子関係なくテンパイしたプレイヤーの数で変動します。

テンパイ」と「ノーテン

テンパイ:あと一枚で和了できる状態であること。漢字表記は「聴牌」

ノーテン:テンパイしていない状態のこと。漢字表記は「不聴」

また、ノーテン罰符を避けるために局の終盤に副露をして役無しのテンパイ形を作ることがあり、これを形式テンパイと呼びます。

一般に、罰符とは錯和(反則行為)の際に課せられるペナルティの一種のことを指しますが、ノーテン罰符は特にペナルティに関することでは無いため「罰符」という用語の特殊な使われ方と言えます。

ノーテン罰符の払い方のパターン

四人麻雀のノーテン罰符の例

  • 3人がテンパイ、1人がノーテンの場合:ノーテンのプレイヤーからテンパイのプレイヤー全員へ1000点ずつ支払う
  • 2人がテンパイ、2人がノーテンの場合:ノーテンのプレイヤーからテンパイのプレイヤーへそれぞれ1500点を支払う
  • 1人がテンパイ、3人がノーテンの場合:ノーテンのプレイヤー全員からテンパイのプレイヤーへ1000点を支払う
  • 4人全員テンパイの場合:ノーテン罰符の支払いは発生せず、親の連荘で次の局へ
  • 4人全員ノーテンの場合:ノーテン罰符の支払いは発生せず、親が流れて次の局へ(次の局では本場数が1つ増える)

三人麻雀でのノーテン罰符はどうなりますか?

場に2000点とする取り決めや場に3000点とする取り決めがあります。

前者の場合、

  • 2人テンパイ、1人ノーテン → ノーテンのプレイヤーはテンパイのプレイヤー2人に1000点ずつ支払う
  • 1人テンパイ、2人ノーテン → ノーテンのプレイヤー2人はテンパイのプレイヤーに1000点支払う

となり、後者の場合は上記の1000点が1500点になります。

一般に罰符の対象となる行為

ノーテン罰符ではなく、チョンボをしてしまったプレイヤーに課せられるペナルティとしての罰符について紹介します。

  • 和了の間違いに関する罰符:「誤ロン」「誤ツモ」など
  • 立直の間違いに関する罰符:ノーテン立直
  • 多牌:手牌が通常より多い枚数である状態のこと。イカサマなどの不正行為も疑われてしまうため罰符の対象となる
  • 少牌:手牌が通常より少ない枚数である状態のこと
  • 自動卓でプレイしている場合、局の進行中に誤って卓を開けるスイッチを押して中に捨て牌を流してしまった場合
  • 牌が積まれている山を大きく崩してしまった場合。軽微な崩れ方のときには供託で済ませて局を続行する場合もある

ノーテン罰符に関して覚えておきたいポイントまとめ

「罰符」という言葉はチョンボの際のペナルティとして使われますが、ノーテン罰符は流局の際に受け渡される点数のことであり、ペナルティに関するものではありません。

ノーテンの場合で流局し、テンパイしていたプレイヤーがいた場合には人数に応じた点数を支払わなければなりません。局の終盤でイーシャンテンだった際には形式テンパイをとるか否かの選択を迫られる場面もあります。ゲーム終盤の点数状況次第ではノーテン罰符が命取りになってくる可能性もありますが、形式テンパイはリスクも伴うため注意が必要です。

東風戦とは?

東風戦(読み方:トンプウセン)とは麻雀の試合形式のひとつで、各プレイヤー親を1周したら終了とするルールです。麻雀の中では最も早く終了する試合形式であり、主にインターネット麻雀を中心に普及してきたという歴史があります。半荘戦(ハンチャンセン)・一荘戦(イーチャンセン)における東場(トンバ)のみを行うためこの名前が付けられました。

東場(トンバ)とは?

元々中国で行われていた麻雀は一荘戦(イーチャンセン)と呼ばれる親を4周するルールが主流で、1週目・2週目・3週目・4週目をそれぞれ「東場(トンバ)」「南場(ナンバ)」「西場(シャーバ)」「北場(ペーバ)」と呼び、各場に設定された風牌が役牌として使えます。

東風戦はこの中で東場のみを行うルールであり、場風として使える役牌は常に「東」となります。

東風戦にかかる時間

東風戦にかかる時間は平均20分程度と言われています。しかし、連荘(レンチャン)が重なったり一局目で誰かがトんだりする可能性もあるため、5分で終わることもあれば1時間かかる場合もありります。時間がない中でもプレイできるのが魅力な形式でもありますが、どれくらいかかるかは最後までわからないということを覚えておきましょう。

半荘戦との違い

東風戦が東場のみで親を各プレイヤー1回ずつ回すというルールなのに対し、半荘戦は東場・南場を行うため親は各プレイヤー2回ずつとなります。その場のルールによって異なりますが、東風戦では聴牌連荘を採用することが少ないのに対し、半荘戦では基本的に聴牌連荘があります。

聴牌連荘とは

流局時に親がテンパイしていたら連荘とするルールを聴牌連荘(テンパイレンチャン)といいます。聴牌連荘になったら通常の連荘と同じく再度その局を行い、本場数が1増えます。

東風戦の流れ

試合の長さ以外は半荘戦と変わりません。

  • 起家を決め、親から反時計回りに「東家」「南家」「西家」「北家」と自風を設定
  • 親が交代するごとに「東一局」「東二局」「東三局」「東四局」と進行する
  • 親がアガるかテンパイしたまま流局した場合は連荘となりもう一度東一局を行い、1本場、2本場と増えていく
  • 子がアガるか親がノーテンで流局した場合は次の局へ進み親を交代する
  • 東四局が終了した時点で点数を確認して順位付けや得点計算を行い試合終了

局の進行に合わせて自風も反時計回りにズレていくため、親の人が必ず東家になるということを覚えておくとわかりやすいです。前述の通り、流局における連荘の有無はルールによって異なるので事前に確認しておきましょう。

東風戦における南場と南入(ナンニュウ)

1位のプレイヤーの持ち点が30000点を下回っているときなど、特定の条件を満たした場合は東風戦であっても南場を行うことがあります。南場に突入することを南入(ナンニュウ)といい、場風が南に変わります。

この場合、1位の持ち点が30000点を超えた時点で終了とするサドンデス方式と南場を全て行う形式の2種類があり、その場のルールや取り決めによって異なります。しかし、スピード感が特徴の東風戦において南入するのはナンセンスであるとの声もあり、採用されていない場合もあります。

東風戦の着順

東風戦におけるコツ

東風戦は試合時間が短くスピード勝負になるため、勝つためには半荘戦とは違った技術や打ち方が求められます。

基本的に早打ちが有利

半荘戦であれば「東場は他家の打ち方を観察しつつ、良い手が来たら立直などをかけて攻める」といったじっくりタイプの戦術が使えますが、東風戦では鳴きを利用した早打ちが有効な場面が多いです。ドラを絡めれば安い役であっても短期決戦においては十分な点数が稼げますし、自分がアガるということは他の人のチャンスを潰すことにもなり、まさに「攻撃は最大の防御」という状況が作れます。

逆に、自分がじっくり高い手を作ろうとしていたのに他家が早め鳴きを入れてきたら諦めて早上がりに移行するという決断も大切になってきます。

放銃を避ける

東風戦では巻き返しのチャンスが少ないため、一度の放銃・振り込みが命取りになります。東風戦は接戦になりがちなので安い点数であっても順位を左右するような点差になります。少ない点棒のやり取りであっても攻めるか引くかを判断するのも東風戦の面白さの一つかもしれません。

ノーテン罰符やリー棒も考慮する

接戦になりがちな東風戦ではノーテン罰符やリー棒、本場による点数の増加など、細かい点数の計算も重要になります。放銃のリスクも増えるため無駄な立直は避ける、形式テンパイを維持する、本場数が増えていればノミ手でもアガりを取るといった戦術も有効になります。

東風戦に関するポイントまとめ

試合時間の短さから「運ゲー」「つまらない」「実力が出ない」といった声がある東風戦ですが、独特のスピード感と時間のかからない手軽さが魅力なルールですよね。東風戦は言い換えれば半荘戦(ハンチャンセン)でいうところの常に南場で全員が25000点という超接戦状態とも言え、この緊張感がクセになるというプレイヤーの方は多くいますし逆にこちらの方が実力が試されるという意見もあります。いずれにせよ東風戦も半荘戦もそれぞれ違った面白さがあるので是非どちらのルールでもプレイして欲しいです。

打ち方のコツとしては、「鳴きを利用した早打ちを意識する」「放銃に気を付ける」「ノーテン罰符やリー棒などの細かい点数も意識する」などがあり、慣れないうちは配牌が良ければ高得点狙い、厳しそうであれば鳴きで早めに役を確定させるという打ち方が良いでしょう。

アガリ止めとは?

麻雀のアガリ止め(読み方:あがりやめ)とは、主にオーラスで親が和了した際に連荘とせず、ゲームを終了できる取り決めのことを指す麻雀ルールです。トップの場合に限らず、2着や3着のときでもアガリ止めでゲーム終了を宣言できる取り決めもあります。アガリ止めなしとする場合には、オーラスにて子が和了するか、親がノーテンのまま流局した時にゲーム終了です。

オーラスとは?

オーラスとは、そのゲームにおいて最後の局のことを指します。四人麻雀の半荘では南4局、東風戦では東4局がオーラスに該当します。

アガリ止めアリはオーラスの親が有利?

アガリ止めは円滑に1ゲームを回せるようにすることを目的としてフリー雀荘では広く採用されているルールですが、オーラス時点でトップの親が有利になってしまうという懸念点も持ち合わせています。

一方、飛びあり(箱下なし)のルールでは持ち点が0点未満となったプレイヤーが生じた時点でゲーム終了となってしまいます。

(四人麻雀にて)北家のプレイヤーはアガリ止めの権利を持つことになりますが、飛びありのルールでは他家より親の回数が少なくなる可能性もあります。飛びありのルールにおいては、アガリ止め権利を保有する北家が必ずしも有利ということにはならないかもしれません。

競技麻雀やネット麻雀での取り決め

競技麻雀では飛びなし(箱下あり)のルールが多いためか、オーラスのアガリ止めを無しとしている取り決めが一般的となっています。「麻雀最強戦」においても2018年にルール改訂があり、アガリ止めなしとなっています。Mリーグでもアガリ止めはありません。

また、麻雀のオンラインゲームにおいてはアガリ止めありとするルールが多く、天鳳やMJではオーラス終了時に親がトップだった場合は強制的にゲーム終了となります。

アガリ止めに関してよくある質問

オーラスで流局となりノーテン罰符の精算後に親がトップだった場合、ゲーム終了となりますか?

上記の場合、一般にアガリ止めありのルールではゲーム終了とすることができます。

2着の場合でもアガリ止めを選択できますか?

ルールによっては選択できます。取り決め次第なので、ありかなしか決めておきましょう。

アガリ止めとテンパイ止めの違いはなんですか?

アガリ止めとテンパイ止めの違いは和了しているか、テンパイしているだけかの違いです。

アガリ止めに関して覚えておきたいポイント

アガリ止めとは、主にオーラス終了の時点で親が和了した場合に連荘とせずにゲーム終了とする、すなわちアガリでゲームを止める(やめる)という意味の取り決めのこと。トップの場合は強制的に終了とする場合や、トップに限らず2着3着の場合でもアガリ止めを適用させることができる場合もあります。

フリーの雀荘では一般的なルールですが、アガリ止めありの場合オーラスの親が有利に見えてしまうため、公平性の面から競技麻雀では採用されないことの方が多いです。家族や友人と麻雀で遊ぶ際には、テンパイ止めなどとともにアガリ止めの有無を確認しておくと良いかもしれません。

三人麻雀とは?

通常の4人で行う麻雀に対して、3人で行う麻雀のことを三人麻雀(通称:三麻サンマ)と呼びます。通常の四人麻雀と違い、萬子の2〜8を使わない、開始時の点数が違うなど三人打ちならではのルールが存在しています。

三人麻雀の主な特徴

三人麻雀の最大の特徴として、使用する牌の種類が少ないということが挙げられます。

通常使用される牌は萬子の1から9・筒子の1から9・索子の1から9・そして各種字牌の計34種ですが、三人麻雀において萬子は2から8を除いて1と9のみ使用します。萬子ではなく索子の2から8を取り除いたり、花牌を用いたルールなども存在します。

また、使用する牌種が少ないことから、四人麻雀よりも高い手を早く容易に作ることができる1ゲームの進行がスピーディなどといった性質も持っています。

三人麻雀の基本的なルール

チーができない

四人麻雀に比べてスピード感のある三麻では、早アガリを防ぐためにチーをすることができないというのが一般的なルールです。また、稀にポンやカンも認めていないルールもあるようです。

副露に関連する内容だと、喰いタンや役牌の後付けを禁止している取り決めもあります。

後付けとは?

アガリ役に関しない面子をチー・ポンで作った後にアガリ役に関わる面子をチー・ポンで作り、役を確定させること。「バック」などとも呼ばれる。主に役牌の場合が多い。

「北」の扱い

三人麻雀では風が東・南・西のみであり、北が存在しません。そのためか、北の牌を特殊扱いとするルールが多く存在します。いくつかのパターンを紹介します。

抜きドラ

北をツモったとき、チーやポンのように晒して卓の右隅に置き、和了した際に1翻加算するというルールがあります。この場合の北のことを北ドラ(ペードラ)・抜きドラと呼びます。

北ドラを採用している際、ドラ表示牌が西の場合は北ドラが1枚につき2翻の加算がされます。また、国士無双や四喜和といった役満の場合のみ手牌で使用可能とする場合もあります。

共通役牌

北を常に役牌として使用可能という取り決めも存在し、このとき北は共通役牌と呼ばれます。逆に、北を常にオタ風(客風牌)とする場合もあります。

持ち点と点数計算

三麻の特徴として述べたとおり、四人麻雀と比較して高い手が容易に作れるため、三麻では開始点を25000点ではなく30000点や35000点に設定することが多くあります。

点数計算については、今回はネット麻雀でも採用されている代表的な2つを紹介します。

ツモ損あり(天鳳・雀魂などで採用)

四人麻雀の場合ツモ和了をした際は他家3人からそれぞれ点数をもらえますが、サンマの場合では他家が2人のため、四人麻雀よりもらえる点数が少ないということになります。

例えば子が満貫のツモ和了をした場合、子から2000点・親から4000点で計8000点を受け取ることになりますが、サンマで同様の計算をした場合、もらえる点数の合計が6000点となってしまいます。これをツモ損といい、ツモ和了でも四人麻雀と同様の点数を他家からもらうルールをツモ損ありと呼びます。

北家支払い分を折半(MJ・天極牌などで採用)

子の満貫のツモ和了で8000点の受取としたい時に、四人麻雀の[子から2000点・親から4000点]とすると前述の通り計6000点となり、子1人分の2000点が不足してしまいます。

このとき、不足分2000点を他家2人で折半し、[子から3000点・親から5000点]とする取り決めがあります。この場合、子のツモ和了で支払う点数の比はおおよそ[子:親]=[3:5]となります。
以下の表に北家支払い分を折半する場合の点数計算をまとめました。
(MJの場合)

親の場合1翻2翻3翻4翻
20符[1100オール]3900
[2000オール]
7700
[3900オール]
25符2400
[-]
4800
[2400オール]
9600
[4800オール]
30符1500
[800オール]
2900
[1500オール]
5800
[3000オール]
満貫
12000
[6000オール]
40符2000
[1100オール]
3900
[2000オール]
7700
[3900オール]
50符2400
[1200オール]
4800
[2400オール]
9600
[4800オール]
子の場合1翻2翻3翻4翻
20符[600-900]2600
[1100-1700]
5200
[2000-3300]
25符1600
[-]
3200
[1200-2000]
6400
[2400-4000]
30符1000
[500-700]
2000
[800-1300]
3900
[1500-2500]
満貫
8000
[3000-5000]
40符1300
[600-900]
2000
[800-1300]
3900
[1500-2500]
50符1600
[600-1000]
3200
[1100-1700]
5200
[2000-3300]

三人麻雀に関してよくある質問

ドラ表示牌が一萬の場合、ドラはどうなりますか?

ドラ表示牌が一萬となった場合、ドラは九萬となります。

ドラ表示牌が「西」の場合、ドラはどうなりますか?

北ドラを採用しているルールでドラ表示牌が北の場合は、北ドラ1枚につき2翻の加算がされます。

ドラ表示牌が「北」の場合、ドラはどうなりますか?

四人麻雀や北ドラを採用していないルールと同様に「東」がドラになり、1枚につき1翻としてカウントします。

三人麻雀に関して覚えておきたいポイント

三人麻雀ではプレイヤーの数や使われる牌種が少ないことなどから、四人麻雀と比べてゲーム性がかなり異なったものになっています。

高い手が比較的容易に作れたりサンマ独自のルールがある面白さの反面、チーができなかったり作れない役があるなどの制約もあります。普段四人打ちをする方も時にはサンマで遊んでみるのも良いかもしれません。

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