「生徒さんを大切にする」ほめよう編

突然ですが、皆さん、普段褒められていますか?

「ゴムベラの使い方が上手になりましたね」
大人の生徒さんに何気なく言ったら「先生に褒められた!嬉しい〜」と予想以上のリアクションがあり、え、そんなに嬉しいものなの?そういえば大人って褒められることってないねという話しになりました。確かに褒められることって歳を取れば取るほどなくなっていくように思います。だから褒められるってすごく嬉しく感じるんですね。

それから私は大人の生徒さんを意識して褒めるようにしています。

褒められて嬉しいのは子どもも大人もみんな同じ。教室は技術を向上させることが目的のひとつですから、うまくなったなと思うことはたくさん出てくるでしょう。見つけたらどんどん褒めるといいです。生徒さんとっても喜びます。

良い先生って褒め上手な先生なんじゃないかなって思うんです。

私の通っている絵画教室の先生は指導がとても上手。投げかけた疑問にまず共感してくれること、そして的確な解決方法をくれます。先生自身もはっきりしないことは「私はこう思うんですけどね」とおっしゃいます。そして褒め上手。絵を見て「躍動感があって見ていてウキウキしてきます」と自分の言葉で言ってくれます。これは本当に嬉しいものでもっとがんばろうと思えるのです。

私のお菓子教室ではたくさん褒めることを意識していますが、子どもたちはわりとノーリアクション。でもさり気ないひと言が子どもにはすごく大きいみたいで、ずっと大きくなってから「あの時先生に◯◯と言われて嬉しかった」なんて言ってくれる子もいるので反応はどうあれ、スタッフにも「良いところを見つけたらどんどん褒めよう」と伝えています。

通学型は成長ぶりを褒めることができるけど1回完結のレッスンでは難しい?いえいえ、その生徒さんの良いところを見つけて褒めることは可能です。褒めるって無限です。

「片付けをきれいにしてくれてありがとうございます」
「笑顔が素敵ですね」
「そのスカート素敵ですね。似合ってます」
「かわいいバッグですね!」
こんなことを言われるのも嬉しいものではないでしょうか。

つまりは”あなたのことをちゃんと見ていますよ”というメッセージを送ることが大切なのです。

個人教室は先生のファン作りと言っても過言ではありません。好きになってもらうには、自分が生徒さんを好きになることが一番です。たくさんの”素敵”を見つけて生徒さんを褒めましょう。

”たくさん褒めよう”のあとにこんなエピソードをひとつ。
私の通う中国語クラスの先生がこの春から変わりました。「うん、いいですね」が口癖でとてもいい先生なのですが、間違っていても何も言わないんです。クラスメイトが「発声に自信がない(私も)から間違っている時は教えて欲しいのに」と言ってました。もうそのくらいは自分で調べろってことなのかもしれないのだけど、うまくできていないことを指摘してくれないっていうのもなかなか…。ただ、私も自分の教室で、長く通っているのにいつまでもうまくならない生徒さんに(同じことを繰り返し指摘されるのは嫌だろうから言わない方がいいのかも…)と思い、なにも言えないことがあります。生徒さんがどこまで求めているのかって難しいですね。

教室は技能教授業ですから、技術指導をしっかりやるのも大事。そしてコミュニティとしての居心地の良さも大事。時に優しく、時に厳しく。コミュニケーションを取りながら、生徒さんのニーズに合わせて指導していきましょう!

記事を書いた人

松本美佐
松本美佐
お菓子教室&コミュニティ「ミサリングファクトリー」主宰。2007年開業16年の実績。全クラス満席、キャンセル待ちの人気教室。好きなことは山登り、温泉、旅行、焚き火。しかしアウトドア派と思われがちな完全インドア派。コロナ以降は、中華アニメ、ドラマ、小説にはまり、快適な引きこもり生活を送っている。中国語学習者。
将来の夢は流しのお菓子教室→絵描き→中国に行きたいと変遷中

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