自分でペース配分ができるのが個人教室開業の最大のメリット「個人教室をやっていて一番よかったと思ったこと」とは?

自営業は自由が効く?

”マイペースで自分らしく”。教室開業を勧めるこんな謳い文句をよく見かけますが、これって正しくもあり、間違いでもあります。

「マイペース=自分の自由に」ではないです。そこを勘違いしてしまうと大変厳しい。

リトルヘルプはいつも言ってるのですが、金額の多い少ないに関わらずお客さまからお金をいただくなら、責任を持ってサービスを提供する必要があります。事業というものはやりたくなくてもやらなくてはいけない仕事が必ず発生します。

経営者友達と話していて(この方は信頼できる経営者さんだな)と感じるのは「苦手なことでもきっちりやっている」点です。長く続けている経営者さんはみんなそうです。

 

ちなみに私は会計ソフトを開くだけで胸がきゅっと絞めつけられるくらい経理が苦手です。経理をやるのはまったく”自分らしく”ないし、どんなに疲れていても嫌でも帳簿をつけて確定申告をやってます。他にも掃除とか片付けとか、やりたくないけどやらないといけない仕事は山ほど存在します。

そういう意味で「自営業はマイペースで、自分らしくできる」は正しくないといえます。

 

マイペースにできるといえる点も確かにある

私はお菓子で開業を考えました。お菓子屋さんをやるかお菓子教室をやるかの2択だったのですが、決まった時間を拘束されるライフスタイルが嫌だったので店舗を構える選択をしませんでした。
教室業の場合、レッスンの時間は固定ですが、その他の仕事はペース配分を自分で調整できることができるため、自分には合っていると考えました。

このように自分の考え方から仕事のスタイルを決めることができるのは自営業の大きな魅力ではあります。

 

私が15年教室をやってきて、一番「教室業でよかった」と実感したこと

息子が高校に通っていた頃です。息子はなぜか年に1回大怪我をするのです。しかも、靭帯損傷、肉離れ、骨折など歩けない系。高校は公共交通機関を利用すると遠回りで時間がかかる立地にあり、自転車で通っていました。歩けないと車で送り迎えをするしかありません。

朝、学校まで送り、下校時間に迎えに行くという毎日を、怪我をするたびに1ヶ月ほどの期間やりました。

10時スタートのレッスンは9時にはスタジオに入って準備をするのですが、前日にできるだけすませておきました。終わった後の片付けや翌日の準備は一旦ほったらかして迎えに行き、家まで送り届けて(なんなら病院にも連れて行って)からスタジオに戻って続きをしました。大変ではあったけれど、調整は効くのでなんとかしてあげることができ、つくづく「お勤めだったら絶対無理だったな。自営業でよかった」と思ったのです。

自分の事情を踏まえたペース配分ができるのが個人教室最大のメリット

家事、育児の負担が大きい女性は時間のやりくりがとても大変です。自分の好きなように組み立てることができません。

私達が教室開業の相談を受ける時、ライフスタイルをどう考えているかということから伺うのはそのためです。女性は生活と仕事を完全に分けることが難しいため、生活を切り離して考えた事業計画を作ると、結局現実離れして実行ができない苦しいものになってしまいがちです。せっかくやりたいという気持ちを活かせず、(自分には無理だ)と諦めてしまうことにもなりかねません。

自分の事情を踏まえたペース配分ができるのが個人教室開業の最大のメリットと言ってもいいと思うのです。

最初は少し無理をする必要があるかもしれません(だからなるべく若いうちに!)、でもあとは楽になります。数年かけてマイペースでできる教室を作ることが、私達の提唱する「長く続けられる教室作り」のコツのひとつです。

記事を書いた人

松本美佐
松本美佐
お菓子教室&コミュニティ「ミサリングファクトリー」主宰。2007年開業16年の実績。全クラス満席、キャンセル待ちの人気教室。好きなことは山登り、温泉、旅行、焚き火。しかしアウトドア派と思われがちな完全インドア派。コロナ以降は、中華アニメ、ドラマ、小説にはまり、快適な引きこもり生活を送っている。中国語学習者。
将来の夢は流しのお菓子教室→絵描き→中国に行きたいと変遷中

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