【個人教室の先生へ送るメッセージ】​02 集客という言葉にとらわれないで

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レッスンの内容を考えて、コスト計算、発注、準備、買い出し、レッスン終了後不要になった材料の処理。集客以外の多くの業務をひとりでこなしている日々。表には見えないこれらの業務は教室をやっていない人には想像し難い労働量です。本当にお疲れ様です。

新規申込があったり生徒さんが喜んでくれると元気になる。申し込みがないとどーんと暗くなる。教室の先生ってそんな感じですよね。

どんどん生徒さんが集まっていれば日々の苦労も吹き飛ぶけど、教室業に限らず集客が厳しくなっているのが現状です。だからわたしはいっそのこと「新規生徒さんがどんどん来ることはない」と思うことをおすすめします。

え?そんなこと言ったらつぶれちゃう??

でも、落ち着いて考えてみて。これから新しく始めるならちょっと集客がんばらないといけないかもしれませんが、あなたはもうそのステージから次へ進んでいるのではないでしょうか。

大事なのは新規獲得(一般的にいう”集客”)ではなく「事業が滞りなく継続でき、赤字になっていないこと」または「生活できること」なのです。

わたしの経営しているお菓子教室ミサリングファクトリーは、月1回通う会員制です。子どもの生徒数はピーク時の2/3くらい。(このままでは!)と焦る気持ちになった時期もあったけど、今は集客にエネルギーを使わないことにしました。もう10年以上もやってきているのです。ネットからの集客は今はそんなに期待できないのを知っているからです。

ではどうしているかというと、来てくれている生徒さんたちの満足度を高めることを意識しています。使用する材料の質をあげたり、ちょっと喜んでもらえそうなことをしかけたり、生徒さんたちとじっくり会話するようにしたり、親御さんとのコミュニケーションを増やしたり、イベントをやったり、年間メニューも以前よりじっくり考えられるようになりました。人数が多く忙しかった頃にはなかなか出来なかったことです。

わたしの目標は月商100万円ではありません。(←ここ、笑うところね)

ミサリングファクトリーはコミュニティを目指してきました。おかげさまでOG含め層厚くバラエティ豊かなメンバーに支えられ、どこにもない独自の世界を作ることができました。

売上は減ったけど赤字ではありませんし、レッスンで拘束される時間が減った分、その時間を使って次の事業を作っています。ちいさな事業を応援する会社リトルヘルプを設立したのもそのひとつです。事業が売上になっていくのには時間がかかりますが、社会をよくすることを考え行動したり、誰かの役に立てたり、好きな仲間と仕事をするという環境を手に入れました。毎日が豊かだと感じています。

とはいえ、(今月新規申し込み全然ないなぁ)というのはやっぱりちょっと気になっちゃいますけどね。

まぁまぁ、人間そんなもんですよね。

あなたの目指しているのはなんですか?

おそらくあなたも月商100万円ではないでしょう。

集客という言葉にとらわれず、もう一度自分の気持ちとどんな生き方をしたいのか、そして今やっている仕事を見直してみてください。

例えば、忙しいからぱぱっとオーダーしてしまって、あとで「ああ、そんなに要らなかった」なんてないでしょうか?ロスを減らせば、ひとりふたり参加者が増えるより利益は増えるかもしれないです。

さらにいうと利益を増やすのではなく、自分の手元に入るお金が増えればいいのです。そのためにはどうしたらいいか?現在の集客だけでまだまだできることあるかもしれません。

今の事業を丁寧にやる、マーケットをよくみてニーズのありそうなことを新しく始める、お金にも働いてもらう。わたしはそんな風に考えています。

まずは今やっていることを整理し、時間を作ることから始めましょう。

記事を書いた人

松本美佐
松本美佐
お菓子教室&コミュニティ「ミサリングファクトリー」主宰。2007年開業16年の実績。全クラス満席、キャンセル待ちの人気教室。好きなことは山登り、温泉、旅行、焚き火。しかしアウトドア派と思われがちな完全インドア派。コロナ以降は、中華アニメ、ドラマ、小説にはまり、快適な引きこもり生活を送っている。中国語学習者。
将来の夢は流しのお菓子教室→絵描き→中国に行きたいと変遷中

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