首都圏の緊急事態宣言が解除され、本格的なwithコロナ時代に入りました。様子を見る時期はもう終わりです。教室開業を目指す人はどこかで区切りを付けないといつまで経っても始められないから、今の社会をベースにどんな教室を作るのかを考え、前に進みましょう。
今は教室の数も多く、以前に比べ集客が難しくなっていますが、習い事をしたいと思っている人は相変わらず存在し、教室を探しています。
選ばれる教室作りの鍵は「教室を探している人たちが何を求めているのか?」です。
今回はレッスン料金の設定について考えてみましょう。
もし、あなたがなにかの習い事をしたくて教室を探しているとしたら「金額が安い」ことを決め手とするでしょうか。もちろん安ければ嬉しいですがそれが最優先ではないはずです。
6,000円で販売したいレッスンを5,000円で提供したら?
(申し込みやすくなるのでは)と、価格を安めにしようと考えても、原価や経費からそんなに安くはできないことがわかります。それでもがんばって本来6,000円で売りたいレッスンを5,000円にしたところで、購入する側の感覚は「6,000円でも申し込んだけど5,000円で嬉しいな。」くらいです。
1,000円の差は10名で10,000円、50名で50,000円…。レッスンが好評で生徒さんが集まれば集まるほど、この1,000円の差が苦しくなっていきます。
他教室が10,000円で販売しているのと同等のレッスンを8,000円で提供したら?
10,000円でその教室のレッスンを受講している方はその教室のファンです。だから他方で同等のものが8,000円だからといって簡単にそちらに移行はしません。
新規で検討している方は申し込んでくれるかもしれません。でも同等のレッスンが10,000円で売れるのに安くするのはもったいない。10,000円で売った方がいいですよね。
安いものは避けるという優良層の存在
「きちんとしたものを受け取りたいので、価値に対して妥当な金額で提供しているところを信頼する」という一定層がいます。できたらそういう生徒さんに来てもらいたいですね。価値を理解する人からすると、低価格は「そんな金額で大丈夫?素人商売?」となり、選択しないポイントになってしまうこともあります。
価格設定は集客がうまくいった時に「嬉しく」なることが鉄則
あなたが良質なレッスンを低価格で提供したら、評判を呼びたくさんの申し込みに繋がるでしょう。でも集客がうまくいっても収益があがらなければ苦しくなっていきます。私達が目指すのは継続できる事業です。集客がうまくいった時に、労働時間のわりに儲けが少ないのでは身体も心も疲れてしまいます。優良なレッスンを低価格で提供するのは得策ではないです。
集客も価格設定も基本的な考え方は今も昔も変わりません。
ただ、少し前までは、ある程度の教室は生徒さんがそこそこ集まり安い金額でも収支を考えなくてもレッスンを続けられました。
開業前のマーケティングで、古くからやっている教室を調べて「こんな金額でやっているのか!(高くして大丈夫かな?)」と思うことがあるかもしれません。
自宅教室は、家賃という大きな固定費がないため、固定の生徒さんである程度の人数が担保されていればレッスン料金が安くても継続が可能なのです。ただ、利益が出ているかは別問題です。
これからスタートする教室は、集客が厳しい分、大人数でなくてもよいので高単価で来てくれる優良顧客をいかに掴むかを念頭においた集客を考えましょう。顧客数より利益率といってもいいでしょう。
そのためには想像する力が本当に大事。「探している人が求めているものと自分が提供できるものの条件がマッチすること」です。そしてニーズに沿った良質なレッスンを作り、適正な価格を設定しましょう。
昨年わたしが絵を学びたいと思って絵画教室を決めた時のブログです。生徒目線で考えるヒントになるので読んでみてくださいね。