本記事では、以下の内容について詳しく解説します。
- ポーカーのハンドレンジとは何か
- ハンドレンジを理解することの重要性
- ハンドレンジ表を覚える順番
- ポジションとレンジの関係性
ポーカーにおけるハンドレンジの知識は、戦略を練る上で非常に重要です。これをしっかり理解し、実践に役立てることで、ゲームの勝率を大幅に向上させることが可能です。ぜひ最後までご覧ください!
ポーカーのハンドレンジとは?
ポーカーのハンドレンジとは何でしょうか?
ポーカーでプレイヤーに配られる2枚のカードをハンドと呼び、その組み合わせの集合をハンドレンジと呼びます。
例えば、AK、AQ、AJなどの複数のハンドは、ハンドレンジを表します。ハンドレンジは、ポーカーのプレイにおいて非常に重要な要素です。プレイすべきハンドレンジは、その時の状況やあなたの立場によって異なります。
ハンドレンジ表は、どのハンドでどの様なアクションを取るべきかが一目でわかる表です。プリフロップで参加するべきハンドレンジは、期待値計算機によってすでに計算されています。
特にプリフロップは、毎ゲーム必ずプレイすることになりますので、ハンドレンジを覚えておくことは、勝敗に大きく影響します。また、ハンドレンジを覚えずに感覚だけでプレイすると、期待値がマイナスのアクションを積み重ねてしまうことになります。
ポーカーのハンドレンジを理解することの意味とは?
ポーカーのハンドレンジを理解することの意味について解説します。
ゲームに勝つ確率を上げる
ハンドレンジを理解することの直接的なメリットは、不利な状況でゲームに入ることを避けられることです。つまり、弱い手にベットするリスクを排除できるのです。
しかし、これだけではありません。ハンドレンジの概念を理解し、相手のハンドを予測することで、あなたはより優れたポーカープレイヤーになれるのです。
相手のハンドを予測できる
ハンドレンジを理解する最大のメリットの一つは、対戦相手のハンドを予測できることです。
もしあなたの対戦相手が平均的なハンドレンジでプレイするプレイヤーであれば、あなたは相手がどのようなポジションにいて、いくらレイズしているかに基づいて、相手のスタートハンドの組み合わせを絞り込むことができます。これにより、自分のハンドが有利か不利かを判断することができます。
ハンドレンジを覚えなければポーカーで勝つことはできない
ハンドレンジとは、その時々の状況で勝つために、プレイすべきかどうかを判断するためのテーブルです。ハンドレンジはその時の状況やあなたの立場によって異なります。ハンドレンジを覚えることができましたら、ハンドレンジを覚えていないプレイヤーよりも、大きなアドバンテージを得ることができます。
逆に、ハンドレンジを覚えずに感覚だけで参加すると、参加したハンドでミスをして、期待値がマイナスになる行動を取って大損することになります。
しかし、すべての状況におけるすべてのハンドレンジを暗記することは、物理的に不可能になります。最初は、プリフロップのハンドレンジを覚えることをおすすめします。次に、プリフロップのハンドレンジを効率的に暗記する方法をご紹介します。
まず、プリフロップのハンドレンジ表を覚えましょう。
プリフロップのハンドレンジ表には、状況に応じて、オープンレンジ、コールレンジ、3betコールレンジの3種類があります。
名称 | 特徴 |
---|---|
オープンレンジ | SB、BB以外で自分より先に誰もレイズしていない状態でのレンジのこと |
コールレンジ | 自分以外がレイズしていて、コールが正当化されるレンジのこと |
3betコールレンジ | すでにレイズされている状態でコールするレンジのこと |
プリフロップのハンドレンジを覚えたいなら、オープンレンジから始めるべきです。
ポーカーのハンドレンジ表を覚える順番
- オープンレンジ
- コールレンジ
- 3betコールレンジ
プリフロップのオープンレンジは必ず覚えましょう。プリフロップのハンドレンジを暗記するだけでも、オンラインポーカーで稼ぐことができます。
では、ポーカーのハンドレンジ表を、順番にざっと見てみましょう。こちらに暗記すべきポーカーのハンドレンジが全てありますので、何度も見て覚えましょう。
ポーカーのプリフロップハンドレンジ表(オープン)
ポーカーにおけるオープンとは、あなたの前のターンにいた全員がダウンしている時に、あなたのターンが回ってくることを意味します。
こちらのセクションでは、ポーカー分析ツールであるGTO Wizardに基づいて、各ポジションのオープンハンドの範囲を示します。
GTOウィザードとは?
- UTGのプリフロップハンドレンジ
- HJのプリフロップハンドレンジ
- COのプリフロップハンドレンジ
- BTNのプリフロップハンドレンジ
- SBのプリフロップハンドレンジ
アーリーポジションであるUTGのハンドレンジは、順番が一番先なので、下の表のようにハンドレンジは狭くなります。
ハンドレンジの色やアルファベットの意味に関しては、以下の通りです。
ハンドレンジの色 | 数字の後のアルファベット |
---|---|
赤:レイズ 青:フォールド 緑:コール | o(オフスーテッド):違うマーク s(スーテッド):同一のマーク |
HJのプリフロップハンドレンジ
HJのプリフロップハンドレンジですが、HJは参加率が21.6%で、78.4%でフォールドします。
COのプリフロップハンドレンジ
COのプリフロップハンドレンジですが、HJは参加率が28.9%で、71.1%でフォールドします。
BTNのプリフロップハンドレンジ
BTNのプリフロップハンドレンジですが、BTNは参加率が42.0%で、58.0%でフォールドします。BTNはレイトポジションなので、幅広いレンジで参加することができます。
SBのプリフロップハンドレンジ
SBのプリフロップハンドレンジですが、SBはコール参加率が11.1%で、レイズ参加率が37.5%、51.1%でフォールドします。
SBはその後のプレイヤーがBBしかいないので、かなり広いレンジで参加できます。また、すでにブラインドを払っていますので、コールすることも検討しましょう。
GTO Wizardは、多くのプロポーカープレイヤーに使用されており、非常に信頼性が高いので、本格的なポーカープレイヤーなら必須のアプリです。
オンラインポーカーアプリ、KKPokerのハンドレンジを覚えている人は少ないでしょう。こちらでご紹介するハンドレンジに従ってプレイすれば、勝つ確率は非常に高くなります。
タイトレンジとルースレンジ
もちろん、各プレイヤーが考えるべき絶対的に正しいハンドレンジは存在しませんし、統計的な確率計算に基づいてスタンスを決めても問題ありません。
期待値が非常に有利で、勝つ可能性が高い時だけフォールド(ベットを諦めてゲームから降りること)しないタイプのプレーヤーを、タイトハンドレンジを持つと表現します。タイトなハンドレンジを持つプレイヤーとは、ハンドレンジが狭いプレイヤーのことです。
手札の幅が狭いプレイヤーは、勝てる可能性が低いときはプレイせず、手札が十分にあるときだけ、価値を狙うという堅実なプレイスタイルを取ることが多いです。
一方で、強い手札を持っていないときでも、極的にゲームに参加するプレーヤーを「ルースハンドレンジ」プレーヤーと呼びます。勝てる確率があまり明確ではなく、心理戦やお互いの手の読み合いで勝負が決まるため、上級者向けのプレイスタイルと言えます。
タイトなレンジでプレイしましたら、勝つ確率は高くなりますが、タイトなレンジでプレイしているプレイヤーが、いつ良いハンドを持つかを対戦相手が予測するのが、比較的簡単であるというメリットがある一方で、ルースなレンジでプレイするとそのような予測が難しくなります。
ポーカーにおけるポジションとレンジ
テキサスホールデムでは、ベットを置く順番をポジションと呼びます。ゲームに参加するプレイヤーの数によって、ビッグブラインド、スモールブラインド、アンダーザガン、ハイジャック、カットオフ、ボタンなど、置かれる順番によって各ポジションの呼び方が異なります。
これらのポジションとハンドレンジは、実は密接に関係しています。基本的に、ポーカーではベット順が後ろであればあるほど有利です。なぜなら、決断を下す前に、その他のプレイヤーがベットしているものを見ることができるので、より多くの情報に基づいて、決断を下すことができるからです。
また、アンダーザガン(プリフロップで最初にベットしなければならないポジション)のようにベット順が早い場合は、その後多くのプレイヤーからレイズされる可能性があるため、慎重にプレイする必要があります。
したがって、ハイジャック(「レイトポジション」と総称される)の様に、ベット順が後ろのゲームでは、ハンドレンジは必然的に広くなります。
同様に、「ビッグブラインド」の様に、一方的にベットせざるを得ないポジションでプレイする場合は、比較的広いハンドレンジでプレイすることができます。
レンジの考慮とポーカーのプレイスタイル
ハンドレンジがルーズかタイトか、またベッティングがアグレッシブかどうかによって、ポーカーのプレイスタイルは大きく4種類に分かれます。
タイトアグレッシブ
タイトアグレッシブプレイヤーは、ハンドレンジが狭く、勝てる見込みがない限り何度もフォールドし、良いハンドがあれば勝ちます。
こちらは、ポーカーやギャンブル全体の基本に忠実なプレイスタイルです。手札が弱いときはゲームから離れ、手札が強いときはカードを大きく広げます。
ハンドの幅が狭く、ゲーム数も限られているため、安定した価値を狙うことができ、初心者や中級者にとって最も勝ちやすい方法です。しかし、心理戦の余地があまりなく、強い手が出るまでフォールドし続けるのが基本戦略なので、ポーカーの面白さや興奮を感じにくいです。
また、基本に忠実すぎると、相手に良いカードを持っていることを見抜かれやすくなります。
タイトパッシブ
タイトパッシブは、採用すべき戦略というよりは、ポーカー初心者がタイトアグレッシブを目指すものの、良い手札を持っていても大きく大胆にベットできないという形で現れやすいスタイルです。
それでも相手のスタイルによっては勝てることもありますが、基本的にはあまり有効な戦略ではありません。その理由は、タイトハンドレンジで勝てる回数が限られているにもかかわらず、大きな勝ち手を持っていても、受動的にプレーしがちで、自分のハンドからあまり価値を得られないという結果に繋がるからです。
ルースアグレッシブ
ルースアグレッシブプレイヤーは、ハンドレンジが緩く、ハンドの強さに関係なく様々なハンドをプレイし、アグレッシブにベットします。
勝率を上げるためには、状況に応じてベストハンドを見極める臨機応変さが必要ですが、様々なハンドをプレイできる楽しいプレイスタイルです。
ルースアグレッシブは、安定性に欠けますが、勝つときは大きく勝つことが期待できます。
ルースパッシブ
ルースパッシブは、ルースハンドを多く使ってプレイする、一見矛盾した面白いプレイスタイルですが、ベッティングは相手のハンドに基づいて行います。コールステーションと呼ばれることもあります。
ポーカーのルールを知らない初心者の中には、こちらのルースパッシブスタイルで相手に合わせてプレイする人もいますが、上級者は相手に手札を読まれない様に、賭け金を上げずにコールして、カードを公開すると意外な手札を持っていることがあります。時には、カードを公開したときに意外な手札で勝つこともあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?ポーカーのハンドレンジとは何であるのかや、理解することの意味、ハンドレンジ表を覚える順番、ポジションとレンジなどについて解説しました、
まず、プリフロップ暗記を徹底することは非常に重要ですが、最適なプリフロップのレンジは、様々な条件によって常に変化しています。
それは上記のような目に見える要素だけの問題ではなく、場合によっては相手のプレイスタイルによって、変えた方が最適な場合もあります。したがって、標準的なレンジを研究し、そこから個別的かつ柔軟に判断することが必要です。
プリフロップをよく研究して、安定したバランスを目指しましょう。