皆さんは「一発台」について耳にしたことはありますか?
パチンコを打ったことがない人は「パチンコって面白いの?」とか「パチンコってなんなのかわからない」と思う人もいることでしょう。
いざパチンコについて知りたいと思っても、当たり前すぎて今さら人に聞けないかもしれません。
そのため、今回はパチンコの基本的なことを含めた内容を扱います。
また、パチンコの大当りの概念から面白さまで解説しますので、興味が湧いた人は最後までお読みいただけると幸いです。
一発台とは
一発台とは、特定の入賞口に「玉が一発」さえ入れば、大当りとなり出玉を獲得できるゲーム性を持った機種です。
一般的にはパチンコ台に多く見られ、やがてパチンコのジャンルの一角として確立するほど一定の支持を得ました。
一発台は入賞口手前にある役物がどんな作用をするのかによって、大当りとなったり、ハズレとなったりするため、ハラハラドキドキ感が確率変動搭載機よりもあったそうです。
機種によっては、一発台で獲得できる出玉が増えたり、多少大当りの入賞が難しくても、当たれば大きな出玉が獲得できたりなど、さまざまなタイプが世に出ました。
人によってはパチンコ店で一発台しか打たない人もいたことでしょう。
一発台の歴史について
一発台はいつ頃から登場し、パチンコにおけるジャンルの一角を担うまでになったのでしょうか?
また、一発台の台頭から衰退まで歴史を振り返りながら紹介していきます。
一発台の台頭
1980年代のパチンコ台「白鳥」のようなフィーバー機が登場し、徐々に全国区へ浸透し当時のパチンカー支持を集めてきました。
しかしながら、射幸性の高まりなどによって徐々に規制されていったことでフィーバー機の人気が下火になっていきました。
1980年代半ば、代わりに台頭してきたのが「一発台」と呼ばれるタイプのゲーム性です。
下記で一発台として一世を風靡した機種について紹介しますが、一発台の魅力に惹かれていったパチンカーから徐々に支持を受けることになります。
一時期は一発台がパチンコ店の一角を担うほど、ホールの稼ぎ頭として稼働していたぐらいです。
射幸性の高まりを受け一発台の規制が加速
一発台は一定の支持を得てパチンコの一角を担うジャンルにまで成長しました。
しかし、フィーバー機と同様に射幸性の高まりを受けて、国や関係機関が規制を打ち出したのです。
1990年に風営法が改正されたことをきっかけに、一発台の魅力の一端を担ってきた「おまけチャッカー」が実質的に禁止され、魅力ある一発台が作りづらくなり徐々に人気は下火になっていきました。
それでも完全に禁止されたわけではないため、1990年代半ばでも一発台の新台は出続けており、規制を搔い潜ってでも一発台が世に出たため、コアなパチンカーからの需要はあったようです。
2000年代に入り一発台は激減
1990年代はまだ規制を掻い潜って一発台を作成できる要件が辛うじて残っていました。
しかし2000年代に入ると、一発台の魅力が薄れた機種しか登場せずホール側が扱いにくい状態で短命に終わり、2004年に「みなし機撤去」の強化も行われたことで、実質的に一発台と呼ばれていた機種はすべてパチンコ店から姿を消すことになったのです。
実際のところは完全にゼロとまでは言いませんが、2000年代後半になるとこれまでの一発台と違うような「一発台」のシステムを搭載した機種が登場したことで、過去に一世を風靡した一発台とは似て非なると言わざるを得ません。
今では打てない一世を風靡した一発台とは
今ではホールで絶対に打つことができない一発台、すなわち2000年代より以前に一世を風靡した一発台にはどんな機種があったのか、メーカー名を併記していくつかピックアップしてまとめてみました。
- スーパーコンビ(三共)
- サーカス(平和)
- サイクロン(平和)
- エレックスサンダーバード(西陣)
- ジェットライン(西陣)
- フェアリー(京楽)
- フレンド(マルホン)
- etc…
細かい部分も含めると話題になった一発台もありますが、上記で取り上げたものが一世を風靡した代表的な一発台となります。
特にスーパーコンビは一発台の代表格として後世に語り継がれるほどの名機で、当時としては斬新な「三つ穴クルーン」を用いた一発台としての大当り抽選方法を採用し、特定に穴に入れば大当りというシンプルなものでした。
一発台のタイプと特徴について
上記で紹介したスーパーコンビは「三つ穴クルーン」を用いた一発台としての大当り抽選方法を採用していました。
一発台のタイプや特徴には以下のいずれかが採用されていることが多いです。
- 特定の入賞口に玉が入ると羽根が開いて、一発台のならではの大当り抽選を行う
- クルーンが回転し、特定の穴に玉が入ると出玉を獲得する大当りとなる
- メインの役物(チューリップもしくはアタッカー)が開き、特定の入賞口に玉が入って普段は開かない大当りのチェッカー口が開き実質的な大当りで出玉を獲得する
いずれにせよ大当りにつながる入賞口に玉が入らなければ出玉を獲得できないという点では一発台の共通点として挙げられるでしょう。
一発台を打つメリットについて
パチンコを打つ中でわざわざ一発台を打つ人がいます。
一発台には魅力があり、たくさんあるパチンコ台の中から一発台だけ打つ人もいるようです。
どんなメリットがあるのか、いくつか紹介します。
一発入ればまとまった出玉が手に入る
一発台は上記で紹介した特徴から、玉が一発でも入ればまとまった出玉が手に入ります。
機種によって違いもありますが、一発入れば1000玉とか、1500玉など一撃性に特化しているのです。
人によっては低投資で出玉が払い出される入賞口に玉が入って、あっという間にパチンコ玉が入った箱が積み重なっていく可能性も少なからずあります。
まとまった出玉が得られる点が一発台ならではの大きなメリットといえます。
釘が甘ければ閉店まで打つとプラスになりやすい
パチンコ店の営業方針にもよりますが、一発台は基本的に釘が甘ければ、大当りの入賞口に玉が入っていく可能性も高くなります。
特定の入賞口に玉が入ってチューリップが開く、またはアタッカーが開きやすいということです。
ホール側が定量打ち止めを実施しない優良店であれば、閉店まで打つとプラスになりやすいです。
釘が甘いとチャンスも広がり、一発入れば大当りとなる入賞口に玉が入りやすいため、一発台だけを打っている人にとっては、釘が甘い台にありつければ閉店まで打つかもしれません。
入れば当たりなので確率抽選より信用できる
一発台の特徴でもある特定の入賞口に玉が入れば当たりなので、見方を変えればスタートチェッカーで大当り抽選を行うパチンコ台よりも出玉獲得の意味で信用できます。
確率抽選の場合、うがった見方をすれば「遠隔操作されて当たらない」といった不安があるため、通常時を2000回転や3000回転回しても大当りしない場合はなおさらです。
一発台は、特定の入賞口に玉が入れば当たりというシンプルなゲーム性で、かつ打ち手が当たる過程を打ちながら見ることもできる、つまり大当りの過程が可視化されているので確率抽選よりも信用できるということです。
一発台を打つデメリットについて
一発台にはメリットもありますが、デメリットも存在します。
どんなデメリットがあるのか主な2点について取り上げました。
パチンコ店によっては定量打ち止めを実施して閉店まで打てない
仮に釘を甘くして一発台で大当りしやすい状況だったとしても、パチンコ店によっては定量打ち止めを実施していることがあります。
定量打ち止めとは、事前に台ごとに定められたプラス差玉数に到達したら遊技を一旦終了し、景品交換してもらう営業方法のことです。
定量打ち止めを行うことで、過度に出玉が出過ぎないようにホール側がコントロールします。
ただ、打ち手にとっては満足いくまで打てず、前任者が大きく出したために自分が打って出玉を出しても「お客様、定量打ち止めを行うため大当りで遊戯終了です」と言われたら、あまり良い気分ではありません。
つまり、定量打ち止めを実施すると釘が甘くて一発台から出玉が取りやすくても閉店まで打てないのです。
釘が悪ければ丸一日中当たらない可能性もある
一発台の機種によってはチューリップやアタッカーが開いて、その先にある大当りの入賞口に玉を入れて出玉獲得を目指すのですが、釘が悪ければチューリップやアタッカーが開いても、そこに玉が入っていかない可能性があります。
玉が入っていかないということは、一発台の大当りにおける期待値が激減することを意味します。
極端なパチンコ店だと、玉が1つ通過するかしないかギリギリのところで釘を調整して当たりを抑えようとするため、下手すると丸一日中当たらない可能性すらあるのです。
そこが一発台の恐ろしいところと言えるでしょう。
現在でも打てる一発台3選
現在でも打てる一発台についてピックアップした3つの機種について紹介します。
各機種と特徴について簡単に紹介するので、気になった人は個別に機種名について検索して調べて
Pミリオンゴッド-一撃-
ミリオンゴッドのゲーム性をできる限り抽出し、GG(ゴッドゲーム)の興奮を一撃性に特化した役物機で完全再現した一発台です。
2022年5月に導入されていて、比較的ホールで扱っているところが多いです。
大当りの払い出し出玉が1回につき約1000発なので、初回初当たりでなんと最低5000発獲得できます。
大当りまでのルートは天国準備モードや天国モードなどがあり、役物・最終王座の間で特定の入賞口に玉が入れば大当りとなる仕様です。
Pファンキードクター 悪魔12000ver.
初代のファンキードクターが登場してから29年の時を経て、新たなタイプの一発台として再登場しました。
2024年3月に導入されたこともあり、一発台の中では打てる可能性が高いです。
羽根モノではなく純粋な確率抽選で、1/69.4で当たると初当たりの6%で約12000発取れる大当りがウリです。
新しいタイプの一発台と言えるでしょう。
Pスーパーコンビα7500
スーパーコンビが進化した一発台で当たれば、約7500発の出玉を獲得できます。
三つ穴クルーンは健在で、赤い穴に玉が入れば大当りです。
ただ、2021年の1月に導入されているため機種としては古く、一部のパチンコ店でまだ設置していれば打てるかもしれません。
パチスロ版の一発台とは何か
一発台はパチンコに多いですが、パチスロ版の一発台として挙げるとすれば初代ミリオンゴッドでしょう。
初代ミリオンゴッドは今では伝説として語り継がれるほど1/8192のGOD揃いのフラグはパチスロで最強ともいわれています。
初代ミリオンゴッドのGOD揃いの恩恵は「純増約10枚のAT500ゲーム」という破壊力を持っていて、単純計算すると約5000枚です。
つまり、20円スロットなら10万円(等価交換なら)を手に入れるようなものです。
通常時の千円あたりの回転ベースは約20Gと低いため投資がかさむため、1/8192のGOD揃いは非常に重みがあり、パチスロ版の一発台として申し分ありません。
まとめ
今回は一発台の基本情報から現在でも打てる機種まで広く解説してきました。
一発台は確率抽選のパチンコ台と違い、特定の入賞口に玉が一発でも入れば大当りというゲーム性が魅力的です。
釘が甘ければ、特定の入賞口に玉が入りやすいため、一発台では勝ちやすく、とにかく特定の入賞口に玉が入れば出玉が増えるため、一発台だけ打つ人もいます。
一発台は当たれば大きいですが、釘が悪く特定の入賞口に玉が入らず大負けすることもあるので、注意が必要です。