「月商100万円」「インスタで簡単に集客する方法」という発信をするコンサルが、現れては消え現れては消えする教室業界隈。
(そういうのはおかしい)と感じる方がほとんどだと思いますが、集客が思うようにいかないと気になってしまうのも確か。
そこで、一年の締めくくりに、あらためて私が一番伝えたい「生徒さんが喜ぶ教室を作る=本当の集客」のお話をお届けします。(またかよ)な話かもしれません。でも大事なことは、手を替え品を替え何度でも。笑
生徒さんは何を求めて習い事をするのか?
「技術を学びたい」という他に生徒さんが何を求めて教室に通うのか、考えたことはありますか?生徒さんがいる方は聞いたことがありますか?
これはなかなか興味深いものなので、ぜひ深堀りしてもらいたいです。
私がお菓子教室を始めた時、「プロレベルの道具で高い製菓技術を教えること」を教室の特徴と考えていました。ところが数年経って、多くの、しかも大人の生徒さんたちから「きれいに作業ができるように指導してくれるところが良い。生活全般で意識するようになって感謝している。」と言われ、「そこ????」となりました。
うちの生徒さんたちがこぞって行っている料理教室の先生に「ミサリングファクトリーの生徒はプロ生徒」と言われ、みんなで大笑いし、他所で評価されたことを生徒さんたちがとても喜んでいました。今では「きれいな作業が身につく」がうちの教室の大きな特徴です。
自分は何を提供できるのか?
私は製菓技術をイル・プルー・シュル・ラ・セーヌ(イルプル)という学校で学びました。イルプルの先生方は非常にきれいな作業をします。レベルの高いパティシエ、シェフは作業がきれいなのです。私はそこにとても惹かれて自分もそうあろうと思いました。ただ、それは教えてもらうことではなく、同じレッスンを受けていても、作業がぐちゃぐちゃごちゃごちゃの生徒もたくさんいました。私は先生のきれいな作業をじっくり観察し身につけ、自分のレッスンでは伝え方を工夫し、きれいに作れるよう指導しました。
意図せず自分の個性が大きな特徴になり、「他にこういうことを教えてくれるところはない」という評価に繋がったのです。見つけてくれたのは生徒さんでした。
長く通ってもらえるのが○
私の教室は毎月通う会員制です。教室を会員制にしたのは、参加ハードルが高くなる反面、生徒さんが気に入って通ってくれれば安定して売上を得ることができると思ったからです。でも、どれくらいみんなが長く通うものなのかはわかりませんでした。
私は大人になって習いごとをしたことがなかったので、生徒さんたちから料理教室に5年10年通うのはわりと普通と聞いた時、すごくびっくりしたことをよく覚えています。学びたいという気持ちの他に、自分にとって居心地のいい場所(時間)を見つけたいという思いを多くの人が持っているんだと知りました。
そこで、テーブルマナー教室や収穫体験などのイベントをしたり、受託の仕事やイベントの手伝いをお願いしたり。レッスン以外で生徒さん同士やご家族も交流できる居場所作りをしてきました。そんなこんなで長く通ってくださる生徒さんも多く、教室を続けることができています。
SNS発信よりも集客のためにすべきこと
私が皆さんに伝えたいのは、集客のために一番時間をかけるべきは、「良いレッスンを提供し来てくださった生徒さんの満足度を上げる」ということです。
最初はたった数名の生徒さんから始まります。もちろん発信もしていかなくてはいけません。駆け出しの頃はかなり大変です。思うように生徒が集まらないかもしれません。でもここで挫折しないで。
やめていった方や一度しか来てくれなかった方にはなんらかの理由があるのでしょう。でも、教室に良い印象を持っていれば、新しい方を紹介してくれるかもしれません。実際に過去の生徒さんの紹介でくる方は少なくありません。来てくださった方を大切にすることはとてもとても重要です。
こうしてコツコツと積み重ねていくことで、毎日のようにSNSに発信をしなくてもいいし、手を替え品を替えブログを書かなくてもよいし、インスタだ、TikTokだ、とトレンドを追いかけなくても優良な顧客が得られるようになります。
ただ、言葉で言うと簡単ですが、その中にはたくさんの努力が必要ですよね。でもそれこそが教室業の醍醐味です。教室をやりたいという嗜好の人は楽しんでできるはず。大変なこともやらなくちゃいけないけど、それがハッピーに繋がるようがんばりましょう。
私達リトルヘルプは小さなお手伝いです。具体的な方法やアドバイス、煮詰まった時のヒントをたくさん差し上げていますので、どんどん利用して欲しいと思います。
2022年は今年よりもちょっと良い年に。ちょっとちょっとを積み重ねていきましょう。来年もどうぞよろしくお願いいたします。