教室業はレッスンを受けるという明確な目的で生徒さんが来るため、材料販売等、レッスン受講料以外の販売がある場合をのぞいて、小売店のような「現金足りないけどカードが使えるんだったらこれも買おう」というキャッシュレス導入での売り上げアップが期待できるわけではありません。
決済手数料を支払う大きなメリットがあまりないため、個人教室はキャッシュレスがなかなか進まないのが現状です。
「生徒さんからも特に言われないしサービスを導入するのも大変だから現金のみでいいわ」と考える先生もいるでしょう。
ただ、いつまでもそれではいけません。時代は確実に変わってきます。
先日、近所に新しくビストロができたので行ってみました。定年退職した男性がひとりではじめたお店のようです。
料理はおいしいし雰囲気も悪くなかったのですが会計が現金のみでした。古くからある個人店で経営者が年配であろう場合は、まぁ仕方ないなと思うのですが、(2023年オープンでそれはちょっとないだろう)て思ってしまいました。
デジタルが苦手なのかもしれませんがそこはビジネス。かかるコストと効率化、客のニーズを考えたら今は選択の余地なくPOSレジです。客目線がない、素人商売、時代遅れという印象が強く残りました。
教室でも同じことがいえます。生徒さんは先生のやり方に合わせてくれます。ただそれにあぐらをかいていては、新しくうまれてくる教室との競争力が徐々に弱まっていきます。
前は集客できたのに今はなかなか新しい生徒さんが来てくれない…と思っている教室は要注意かもしれません。
子ども対象の教室ならなおさら、保護者の年齢は30-40代半ばがメイン。今、この世代がどのような支払い方法をするのかを考えてみましょう。
私の経営するお菓子教室では、2021年より会員向けにクレジットカード決済、QRコード決済、交通系ICカード、銀行振込で支払うことができるように整理しました。
ユーザー目線で生徒さんの利便性や希望していることを考えるのはとても大事ですね。
また、現金計算や口座への入金の手間がなくなったことは思った以上に仕事を楽にしてくれました。入金記録がデータ化されるとミスもなくなります。キャッシュレスのメリットは思いの外大きかったです。